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無料で海外に滞在してアート制作しよう!~アーティスト・イン・レジデンス(AIR)応募資料攻略法

みじんこアート, みじん講義

無料で海外に滞在してアート制作しよう!~アーティスト・イン・レジデンス(AIR)応募資料攻略法

シリーズ3回目になるアーティスト・イン・レジデンス攻略法では、いよいよ応募資料のつくり方について考えていきたいと思います。

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アーティスト・イン・レジデンスとは

アーティスト・イン・レジデンス(略してAIR)とは、現地に滞在してアート制作するというプログラムで、海外に限らず日本にもたくさんあります。 詳しくは前回の記事をご覧ください。私は基本的に滞在費無料の海外レジデンスにしか応募したことがないので、滞在費無料の海外AIRについての話になります。
すべてのAIRは英語でのやりとりが必須となるため、海外に一人で行けない、困ったことがあった時に一人で対処できないようなら、作品がどれだけ素晴らしくても参加はできません。ペラペラな必要はありませんが、「トイレットペーパーってどこで買うの?」みたいなやりとりができるくらいの英語力は事前に身に着けておきましょう!

合わせて読みたい  無料で海外に数ヶ月滞在してアート制作しよう!~アーティスト・イン・レジデンス攻略法  無料で海外に滞在してアート制作しよう!~アーティスト・イン・レジデンス(AIR)のメリットと確認事項

初心者応募のお勧めは「企画」を出さなくていいところ

応募の際に必要なことも、レジデンス先によってさまざま。
以前の記事に初心者は「日本人と戦うな」と書きましたが、それ以外に初心者向けの狙いどころは、CVと作品画像だけで応募できるところ、です。日本のアーティストはもともとレベルが高いので、美大を出てそこそこ制作つづけているような人なら作品実績のみでまず受かるでしょう。
ただ、こういうところは信頼できるアート関係者の推薦が必要なことがあるので、応募の際には大学の先生やギャラリストなどへのお願いが必要です。アート関係者なので、友人のアーティストでも構いません。ですが、相手の立場に立って考えたら、人のアート作品を勝手に自作と偽って応募しているなどの詐欺行為なのかが、画像と情報だけでは分からないはず。そのため、推薦者はなるべく立場がある人のほうが信頼性が高いでしょう。

作品画像の送付は8~20枚

過去の参考作品の送付は必ず求められる部分ですが、どこも枚数指定があります。10~15枚が多いですね。
また、「5年前までの」などと年数指定が入ることがあります。もちろん、自分のベスト作品を出すのですが、指定がなくても10年前、20年前など古すぎるもの、5年以上前のものは避けましょう。可能な限り最新作から選ぶ。発表し続けていれば、最新作のほうが出来がいいはずですし、過去作品が10年前のものばかりだと、審査する側にとっても「で、今はどうなのよ?」って気持ちになります(笑)
レジデンス時の制作プランを求められていない場合は、私はなるべくいろんな作品が入るようにバリエーションを意識して応募しています。
また、作品画像には、制作年・素材・サイズを添えるのが必須ですが、サイズはセンチとインチを併記しています。相手の国に合わせてどちらかでもいいかと。(調べるよりも最初から併記のほうがあとあと楽です)

制作プランを出す前に確認すること

CV、参考作品、の次に求められることが多いのが「制作プラン」
レジデンス滞在中に自分がどんな作品をつくるのかのプランニング資料の送付ですね。これを出す前にチェックしておきたいのが「サイトスペシフィック性」を求められているかどうか。
応募資料の設問に「あなたはなぜ○○レジデンスを応募したいのですか?理由を述べなさい」みたいなのが入っている場合は、企画にもサイトスペシフィック性、つまり「その土地で制作する意義」が問われています。
アーティストの本音としては、「どこでも行けるところなら行ってみたい~」というのがありますが、受け入れ側としては「うちにあったものをつくってほしい~」が本音のはず。
CV、参考作品、制作プランを提出しなさい、とだけサラっと書かれている場合は、そこまでサイトスペシフィック性は求められていません。なんとなくどっか行ってみたい人は、自分がめっちゃつくりたいものの企画をそういうところに出すのがいいでしょう。
逆に、○○にどうしても行きたい!がある場合は、その理由をもって応募すると強みになります^^

Ouma流制作プランのつくり方

応募フォーマットがある場合もありますが、既定のフォーマットがない場合、私の企画書はすべてA4サイズ1枚です。
そこに下記のことを書く。

  • タイトル(作品・プロジェクト)
  • 短いコンセプト説明
  • 概要が分かる簡単なイメージ図
  • 素材やサイズなど細かい表記(単語のみ)
  • 過去の参考作品写真

私は特に「過去の参考作品写真」が重要だと思っているので、参考がない完全に新しい企画はつくりません。簡単にいうと、この過去作品の写真が「自分がつくれるよ!」という証明になるのです。どんなに斬新でおもしろそうだったとしても、「月にロケットを飛ばして、月と地球をヒモで結ぶ!」みたいな企画は、「おいおまえ、できねーだろ!」で終わります(笑)。過去作品により「つくれる」ことを示せれば、取るほうも安心して選べます。

企画提出がある場合は、参考画像も企画に合わせる

これまでにかなり振れ幅の多い作品をつくっている私ですが、企画提出がある場合には、先述の「参考作品」も提出プランに合わせたものを選びます。過去作品の提出が10枚なら、そのうち半分くらいを企画に近い作品にするということです。あまりにも企画と離れたいろんな作品が参考に上がっちゃうと、一過性の企画だと思われちゃうからですね。この方向性を突き詰めたいんだ、というのを示すことを意識する。
たとえば、つい最近合格したデンマークのレジデンス「Danish Art Workshops」ですが、こちらはフォトグラフィーの企画で出したので、提出資料にこれまでにつくったフォトグラフィー作品を多く添えました。こちらのレジデンスは特に、使用機材を使ってくれるアーティストを求めているので、使用機材にあった参考作品を出したほうが説得しやすいのですね。

サイトスペシフィック性について考える

奨学金や助成金が出るなど、条件がいいところで必ず求められてくるのがサイトスペシフィック性。求められていなくても、現地の人からしてみれば、その場所に来てもらう「意義」があったほうが嬉しいはずなので、応募の際には意識するといいかと思います。企画をつくる際に、私が事前に調べるのは下記の点です。

  • レジデンス先の特徴(どんなアートを取り扱ってるか、どんな場所にあるか)
  • レジデンス先の国の特徴(文化、言語、歴史など)
  • 現地出身アーティストや有名人(科学者でも小説家でもなんでも)
  • これまでの滞在者の作品や特徴
  • 日本とその国の関係

私が2017年9月現在滞在中のSerlachius Museumに応募した際には、「紙」をつかった企画で応募しました。Serlachius Museumはもともと製紙工場のオーナーが始めた美術館で、近隣には製紙工場もあります。日本の和紙と現地の紙を混ぜた企画で応募したんですね。1年以上前に応募しているので、企画自体は応募時と変更をかけていますが、この「日本とフィンランドの紙を使う」という部分は変えていません。どこまで変更をかけてもいいかはレジデンス先次第ですが、根本が変わらない限り、改善のための変更はだいたい許されます。

いろいろ考えずにまずは応募!

レジデンス応募でいいのは、応募費用がかからないところがほとんどなことです。なので、資料作成に慣れないなら、まずはなんでも一つ出してみるのも手。私も最初はCVをつくるのも一苦労でしたが、今やほぼコピペに数行追加です(笑)。
私もまだまだ勉強中ですが、とりあえず応募資料に書くのをやめたほうがいいことをリスト化しておきます。いや、私もこれまでこういう系のことを何度も書いてるんですが、誰でも考えそうなことなので、たぶんなんのインパクトも与えません。

  • いろんなアーティストと話す機会がある
  • (具体的な内容を書かずに)新しいアイデアが得られる
  • 行ったことがないので行ってみたい

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参考になりましたでしょうか?^^レジデンスに参加すると、別にアーティストから別のエリアのレジデンス情報などが得られるので、それがまたありがたいです。
私が次に参加する予定の上海のレジデンスは、合計18人のアーティストが常時参加しているというなかなかの大所帯です。中国自体も行くのが初めてですが、レジデンスも今までにない環境なので、どんな出会いがあるか、今から楽しみです!

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みじんこは、レジデンスが大好きです!ヽ(=´▽`=)ノ

みじんくん と みじこちゃん

「放浪しちゃうよっ。」
「あちこち行きたいよー」

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