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【みじんこ体験】第15回~世界最先端の医療センターで音楽療法を見学しよう!

  • 9月 20 / 2014
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折り鶴
みじんこアート, みじんこ体験

【みじんこ体験】第15回~世界最先端の医療センターで音楽療法を見学しよう!

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ニューヨークのがんセンターは世界最大・最先端の医療施設だそうです。お知り合いの方の紹介で、がんセンターで音楽療法を見学させていただくことができたので、今日はそのご紹介です^^

見学にあたっての注意点

今回の院内見学では、事前に秘書?のような方に連絡し、セラピー見学についてのアレンジをしていただきました。見学させていただいたのは音楽療法とマッサージ療法のセラピストさんのセラピーの様子です。プライバシーに関わるので院内の撮影は禁止。また、病室に入る前に患者さんに許可を取り、見学の許可をいただいてから見学させていただきました。

がんセンター

関連リンク  Memorial Sloan Kettering Cancer Center

実際の音楽療法のセラピーの様子

セラピストさんはギターやその他の楽器を乗せた台車を押しながら、病室に入っていきます。ふだんは白衣を着てらっしゃったのですが、入る前に白衣を脱いでいましたね。患者さんとはすでに顔見知りのようで、セラピストさんを見ると、ご家族や身の回りの話を始めました。私はちょっと難しい英語になるとほとんど理解できないので、会話の内容はほぼ分かりませんでしたが、セラピストさんが丁寧に傾聴している様子は感じることができました。
話を聞きながら3曲くらいを歌ってたのですが、曲を聞くごとに、だんだん患者さんの言葉数がすごく少なくなってくるんですよね。3曲めが終わった時には、少し下を向いて、はらはらっと涙が落ちて。最後に静かに「Thank you」とだけ言ってました。人の心を動かすのがアートだと定義するなら、こんなに誰かの心に沁みるものがあるだろうか、と思い、私自身がすごく、感動しました。

見学のお礼にできることはないか

セラピーを見学させていただいている間、自分ができることって何かあるだろうか、と考えていました。ちょうどその時、小さな折り紙があったので、手元で折り鶴を折って持っていたのですが、渡すかどうかは相当迷いました。昔、2011年にボランティアで石巻に行った時、病気を抱えた女性のためにみんなで寄せ書きをしよう、というのに参加したことがありました。私は、寄せ書き以外になんか絵を送ってもいいでしょうか?と聞いてみたのですが、絵はじゃまになっちゃうからNGといわれたことがあるんですね。自分が考える好意と受け取り手が考える喜びが、うまくリンクしないことはいっぱいあると思うんです。
特に、がん治療の場合、コミュニケーションは非常に繊細です。日本人が嫌いだったり、紙に怖い目に合わされてたり、鶴にひどい目に遭わされたとか、そういうの初対面では分かんないですよね。なので、渡す前にセラピストさんに渡していいか聞こうと思ったのですが、そんな隙がなく。
どうしようかと思ったんですが、結局、「日本からのおみやげです」って言って渡すことにしました。そしたら患者さんも笑ってありがとうって言ってくれて、セラピストさんも「あれは日本の折り紙ね、いいと思うわ」って言ってくれたのでよかったです。私自身は嬉しいよりもほっとしました。
でも次は、ちゃんと聞いてからやろうと思います。その時は思いつかなかったですが、病室を一度出てからセラピストさんに聞いてから渡したり、あるいは預けたりしてもよかったから。次はそうしますね^^

折り鶴

患者さんは、この日に誕生日だったんです

セラピストさんが音楽療法をやる上で気をつけていること

音楽療法では、患者さんに楽器を持ってもらって一緒に歌ったりすることもあるようですが、患者さんによっては演奏が苦手な人もいます。そのため、相手によってマラカスのような簡単なものを渡したりします。もちろん、演奏に加わるかどうかは患者さんの自由です。歌わなくてもいいですし。また、演奏だけでなく、患者さんの話を丁寧に聞くことが非常に重要だ、とおっしゃってました。
音楽の選び方については、患者さんが知っていて歌えそうなものや、リズムや詩などが現在の状態と合っていそうなものを選ぶそうです。
セラピストとしては音楽療法と心理学を主に学ぶそうですが、患者さんに質問を受けることも多いため、病気についても学んでおくのだとか。音楽は抑圧している感情を簡単に開放してくれる。それが1人で頑張りすぎて、サポートを必要としている人にとって支えになる、とおっしゃっていました。
音楽療法を受けるかどうかは、医者やソーシャルワーカーなどがまず患者さんにこんなセラピーがあるよ、と勧め、患者さんが興味をもてば実際に受けてみるという流れになるそうです。


病室には、GET WELL SOONと書かれたバルーンが浮いていたり、生花がたくさんあったり。愛情が宿っているのを、「場」から感じました^^。私は小さい頃、入院していたことがあることから、病院がすごく好きなのですが、病院というのは、人の優しい気持ちが宿る場所だと私は感じていて、今でも好きだなって思います。
引き続き「みじんこ体験@NY編」をお楽しみにっ!

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