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上海に来たいという人のお世話を断ったら逆キレされた挙句に平和が戻ってくるまでのハナシ

みじんこアート

上海に来たいという人のお世話を断ったら逆キレされた挙句に平和が戻ってくるまでのハナシ

2017年11月から上海にあるSWATCHホテルでのアーティスト・イン・レジデンスプログラムに参加中のOuma。
年末年始は仕事が休みなので、遊びに行くからという連絡をもらった。上海は日本から近いせいか、遊びに来たいという声もいくつかもらう。来るのは本人の自由だから全然かまわない。自由にしたらいいと思う。しかし、「来てるんだから当然会えるよね?」というのは大きな間違いだ。私は上海に住んでいるわけではなく、観光旅行に来てるわけでもない。アーティスト・イン・レジデンスのプログラムに「受かって」「参加」しているのだから。当然、レジデンスのプログラム、制作が最優先事項になる。
というのが一般の人には驚くほど全く理解してもらえない。一言でいうと「楽しく遊んでる」と思われている。いや、そのとおりなんだけど、それが私の「仕事」。今日は理解してもらえないあるあるをまとめてみました。

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「上海は近いし、年末年始だったら休めるから遊びに行くよー」
「そうなんですか。私はちょうど年明けに大きな仕事があるので、ちょっとお会いするのは難しいんですが、なかなかエキサイティングで楽しい町ですよ。時期的に混み合うと思うので、いらっしゃる場合は空港とか特に気をつけて。中国は初めてですか?大気汚染は本気でひどいので、マスクはいいのを用意しておいたほうがいいです。」
→レジデンスの予定のほうが大事なことを伝え、現地情報で分かることは伝える。

「えっ、せっかく行くんだから一日くらい時間取れるでしょ」
「いや、ちょっと難しいですね。自分としても大きなチャンスをいただいたので、それに集中したいです」
→遠くから来てるんだから当然時間割いてくれるはずだよね?と思われるあるある。そもそもアートが仕事だと考えられていないので、アーティストにとっての発表機会の重要性が理解してもらえない。

「あー、なんか選ばれたんだっけ?」
「はい。ありがたいことに。作品も買い取ってもらえるようで今までで一番大きい仕事になりそうです」
→「仕事」であることをアピール。

「じゃあさ、いいレストランでごはんしに行こうよ。お祝いも兼ねて。こっちで予約しておくし、待ち合わせ時間を事前に決めておけば大丈夫でしょ、長く時間かけないから」
「いや、作品はまだできてないですし、途中経過を見てやっぱりナシって言われるかもしれないです。それにそこから次のチャンスをつかんでいきたいので、まだまだ頑張らないと」
→打ち合わせ、制作プランは状況に合わせて都度変わるもの。また制作しているということは、ネットにべた付してるわけではない。Wifiも部屋とアトリエ、場所や時間によって繋がりが良かったり悪かったり。そもそも中国ではFacebookやGmailはVPNに接続しないと使えない。そんな状況の中、遊びに来る人と連絡を取りあうことを気にしていないといけないことが、どれほどストレスになるか分かってもらえない。しかもイベント直前に。

「そんな頑張ってばかりじゃなくて、たまには息抜きも必要だよ」
→息抜きっていうのはふだんの仕事や生活が「イヤ」な人のセリフで、好きなことしかやっていない人にとっては全く関係ないこと。私にとって制作することは呼吸するのと同じくらい普通のこと。ぶっちゃけ息抜きっぱなしの生活なので、これ以上どこを抜けばいいのか分からない。ところで息抜きしないといけないほどイヤな仕事をやりつづける意味もわからない。みんな好きなことだけやればいいのに。

「必要な物あるだろうし、なんでも持ってってあげるよ。なんかある?」
「いや、日本製のものもいっぱい売ってますし、下手すると日本より安いので大丈夫ですよ。ほんとに気になさらず、旅を楽しんでください」
→何かを持ってきてもらうと、受け取る時間を調整しないといけないし、受け取る以上、こちらもいろいろ案内しないといけなくなる。重要な時期にそういう気遣いをしたくない。

「ほんとにそんなに時間取れないの?こっちは日本からはるばる応援しに行こうかと思ってるのに」
→「今日はちょっと無理だなー」「おっけー」で済んじゃう友人ならぜんぜん歓迎。「時間かけて来てやってる」という意識の人だからこそ「会いたくない」のだと分かってもらえない。こういう人は非常に厄介で、会えば嬉しいふりをしないといけないし、正直につまらないですねと言えば「せっかく来てやってるのになんなの。あんなんじゃいいものなんてつくれない」と裏で言われる。

「現地に行ってまで応援しようって考えてる相手に対してそういう態度はよくないと思うよ。アーティストを長くやっていきたいなら、自分を応援してくれる人たちを大切にすることも必要だと思うけど」
→だんだん怒られ始めてきた。
そもそも来てほしいと頼んだわけじゃない。だいたい人の家に遊びに来るのに相手の都合を聞かない人っているのだろうか?重要な商談を前にしてる人の会社に勝手に来て「働いてるとこ見たーい」と騒ぐ人っている?応援してくれる人が楽しみにしているのは、アーティストとしての活躍の場をちゃんと広げることだよ。「応援してるんだから私を大切にして」なんて誰も言ってこない。

「分かった、もう行かないよ。年末はほかで楽しく過ごすよ」
→なんだろうこの押しつけがましさ。「行ってやらない」感満載。だからそもそも頼んでないってば。

と、いうわけで精神がだいぶ疲弊しました。へとへとやりとりのおかげで制作もストップ。さんざん陰口叩かれるんだろうなーと思いつつ、ちゃんと自分の制作環境を守れてよかった。あと今のうちに済んでよかったと。12月後半になってからこういうやりとりにすり減らされたらほんと泣きたいとこですが、とりあえず上海に平和がもどってきましたよ。

ところで、SWATCH ART PEACE HOTELの2、3F(階数的には3、4階になる)はアーティストフロアでアーティストの部屋や共用スペース、アトリエがあります。ホテル内には屋上テラスやバー、展覧会、SWATCHショップがありますが、このエリアだけは一般の人は自由に入ることはできません(カードがないとエレベーターは指定階に止まらないのと、入り口の階段はブロックされている)。でもモニターで現在滞在中のアーティストが紹介されています。廊下に過去のレジデンスアーティストの作品もあるので、イベント時などには公開されるのかもね^^
それにしてもあちこちお金かかってる!( ゚Д゚)

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みじんこは、すり減った精神をアートによって回復させます!ヽ(=´▽`=)ノ

みじんくん と みじこちゃん

「ホイミっ。」
「ベホイミー」

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