最近、物語と社会についてずっと考えています。そんな時、Akinori Towmaさんというニューヨーク在住のアーティストさんの作品がタイムラインに上がってきまして、おお、なんて物語なんだ、、!ととても学びが多かったので、ご紹介させていただきます。
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浮いてるやつ
見かけた作品はこちら。ストロークの下に影ができていて浮いて見える作品ですね。
✓ 参考リンク Akinori Towma(HP)
おもしろいなぁと思ったのは、「ストロークの影に見えるものがある」というだけで、塗りの部分が動いているような感じに見えてきたところです。
このストロークは、大海原の上をびゅーんって飛んでいるのか。(塗りに筆痕が走っているので、素早い動きにも見える)
箱の中に閉じ込められて、ふわふわーと浮いている状態なのか。(下のシマシマに動きが認められない)
動きのある部分とない部分が対比しているので、いろんな見方をすることができ、しかしこのストロークはなんらかの意志をもって飛翔しているように見えます。
影のような描かれ方がしてなかったら、単にシマの上に乗った筆痕なんですが、影のおかげでものすごくストーリーが広がり、ストローク(物体あるいは動きという概念)の生命性みたいなものが描写されてる気がしたんですね。
このストロークがまるで小動物のように意志をもって動き回り、たとえば家に帰ったら子犬が飛びついてくるみたいに抱きついてきて「よしよしよし」としたくなったり、そういう感じがとてもする。
昔、大学の授業で「炭素原子は循環して再利用されている」という話を聞いたんですが、その時に大学の先生が「君らのほっぺたをつくってる炭素原子はナウマンゾウのウンコだったかもしれない」って言ってたことがありました。私はその言葉にとても感激し、周りにある物たちと自分たちはいろんな部品を共有しているのだなぁと思ったことがあります。
Towmaさんの作品は、影が描かれることにより、ストロークに光を当てて主人公にし、そこから派生する物語を想像させてくれました。インスタレーションや体験を使わずに、たとえ小品であってもそこから物語を感じさせるにはどうしたらいいかと考えていたので、とても勉強になりました、ありがとうございます。
物語を感じさせるということ
作品から物語を感じるということは、
1)物語を牽引する主人公の存在から生命性が描写される
2)物語があることで作品に時間の概念がこもる
3)物語をキャッチした鑑賞者にはなんらかの感情が生まれやすい
みたいなことが起こると考えていて、社会治療の概念を作品として表現したい私としては、使いこなしていきたいものなのでした。
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今日も読んでいただきありがとうございました!Akinori Towmaさんのインスタグラムはこちらから。
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みじんこも生きてるよ!ヽ(=´▽`=)ノ