良著を濃縮還元してお届けするみじんこブックレビュー。今日は「続 名画を見る眼」から、カンディンスキーの芸術観をご紹介。
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音楽的な作品と言われるカンディンスキー。
「外界の自然再現によらず、純粋に感覚的な要素で魂の感動を引き起こすという抽象絵画の野望は、音楽の世界では最初から達成されている」という言葉を残しています。カンディンスキーは、音楽の本質を時間の芸術と言ったようですが、真に時間の芸術と言えるのは生物そのものではないかと思うのです。生物、あるいは自然以上に時間をかけて精査されてきた美はないのでは。でも、すべての自然に、すべてのヒトの心が震えるわけではない。もし、心動かされるものが真の芸術であるなら、必ずしも自然が芸術なわけではないし、あらゆる芸術は受け取り手次第になります。ヒトには自由意志がないのでは、という研究もあるため、芸術は本人を取り巻く環境の中にあると私は考えます。
✓ 参考リンク ワシリー・カンディンスキーー水彩画の巨匠たち
カンディンスキーのいう、絵画を成立させる霊感源とは
1)「印象」=外部の自然の直接の印象
2)「即興」=内的性格、非物質的(精神的)性質をもった大部分無意識的な、偶発的表現
3)「コンポジション」=学問的に仕上げられ、時間をかけて形作られた内的感情の表現
芸術が単なる装飾と区別されるためには、そこに芸術家の感動にもとづく「内的必然性」がなければならない
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