書家・山本尚志氏へのインタビュー「第1回/書家が現代アートの舞台に立つ上でやるべきこと(後編)」
糸井重里さんと石川九楊さんとの対談が、2017年7月に「ほぼ日イトイ新聞」で公開されました。同時期に上野の森美術館では「書だ!石川九楊展」が開催。
2015年の井上有一取り扱いギャラリーであるウナックトウキョウでの個展ののち、東京・富山・名古屋など各地で個展を開催。さらに作品集「フネ」の発行と今、大きく期待がかかる書家・山本尚志氏に、書と現代アートを取り巻く周辺状況について伺いました。
糸井重里さんと石川九楊さんとの対談が、2017年7月に「ほぼ日イトイ新聞」で公開されました。同時期に上野の森美術館では「書だ!石川九楊展」が開催。
2015年の井上有一取り扱いギャラリーであるウナックトウキョウでの個展ののち、東京・富山・名古屋など各地で個展を開催。さらに作品集「フネ」の発行と今、大きく期待がかかる書家・山本尚志氏に、書と現代アートを取り巻く周辺状況について伺いました。
現在、ニューヨークメトロポリタン美術館にも収蔵され、世界的に評価も高まっている書家・井上有一。
有一の没後30年を経て、有一の次の書家は現れないのか。2015年の井上有一取り扱いギャラリーであるウナックトウキョウでの個展ののち、2016年にユミコチバアソシエイツ(東京)で個展「flying saucer」、2017年に個展「Speech balloon」をギャラリーNOW(富山)、個展「バッジとタオルと段ボール」Bギャラリー(東京)、さらに作品集「フネ」の発行と目覚ましい活躍を遂げる書家・山本尚志氏。
古い歴史がありながら、なぜ、書はこれまで世界の「美術史」の中に組み込まれてこなかったのか。書の既成概念を超える、書家・山本尚志氏へ率直な疑問を投げかけた。
書家の山本尚志氏と話していて、非常に刺激を受けている。こんなに真剣に、率直な疑問、全く違う意見を正々堂々とぶつけて、ごまかすことのない直球の意見が返ってくる作家は他にいない。井上有一に次ぐ存在として書をもって現代アートの世界に推されている山本氏。
私は書家ではないが、その意見にはいつも刺激をもらっている。また、山本氏は私がまだ現代アートがなんだかも分からなかった段階から、時間をかけて指導してくださった恩師でもある。しかし私がもしも書家だったら、山本氏とはまったく違う戦い方をする。今日は私が書家だったら、現代アートとして自分の作品を認めさせるためにどう攻めるかを真剣に考えてみた。