ウルサンにはJangsaengpo(チャンセンポ)と呼ばれる捕鯨エリアがあります。2018年現在、私がアーティスト・イン・レジデンスで滞在しているMOHA ART STUDIOの近くには鯨も描かれている古代壁画が残っている場所や壁画博物館も。今日は博物館で伺ってきた韓国と捕鯨の関係をご紹介です。
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2か所の岩壁画が見られるBangudae
UlsanのBangudaeと呼ばれるエリアでは、Ulju Daegok-ri Bangudaeと呼ばれる岩壁画とCheonjeon-riと呼ばれる岩壁画の2つを見ることができます。
双眼鏡で対岸の壁画を見るUlju Daegok-ri Bangudae。3500~7000年前に創られたと考えられるこちらの壁画には、鯨の絵柄が描かれています。双眼鏡は現地に備え付けのものがあるんですが、それを使っても遠くてよく分からないw
Cheonjeon-riの周辺は平らに重なる岩も美しく。こちらの壁画は6世紀初期に新羅の王の命により創られたもの。銘文やくるくるしたパターンが刻まれています。
ウルサン壁画博物館
これらの壁画について詳しく紹介しているのがUlsan Petroglyph Museum。入場料がなんと無料!9:00~18:00開館で月曜定休です。日本語のガイドさんがいて通訳してくれるので、解説員さんから韓国の捕鯨にまつわる詳しいお話を聞くことができます^^
✓ 参考リンク Ulsan Petroglyph Museum
韓国の捕鯨の歴史
古代の壁画に描かれているくらいだから、捕鯨の歴史も深いのだろうと思ってたらとんでもない。韓国が捕鯨を始めたのはなんと1892年。日本は明治時代、森鴎外が舞姫を書いてた頃です。うわー、最近!
ちなみに韓国で捕鯨が禁止になったのが1986年。韓国の捕鯨の歴史はトータルでも100年に満たないんですね。そんなわけで、韓国は捕鯨と文化が全く結びついてはいないようです。日本では12世紀から捕鯨を行っているので、900年くらいの歴史がありますね。
✓ 参考リンク 日本捕鯨協会
もともと、韓国で捕鯨が始まったのはロシアの影響なんですね。ロシアでは凍った海で魚が獲れないので、捕鯨の方法をロシア人が韓国に持ち込み、獲れた鯨をロシアに輸出しようというのが韓国での捕鯨の始まりだったようです。現在は鯨の絶滅を考慮し、韓国全土で捕鯨は禁止。唯一、たまたま網にかかってしまった鯨のみが食べられますが、その鯨食堂があるのがJangsaengpo(チャンセンポ)という町です。
チャンセンポには約20の鯨レストランがありますが、捕鯨時代には、ここを拠点に韓国全土に鯨肉が輸送されていました。捕鯨をしていた日本人たちが住んでいたという村もあるようです。ウルサン市内からそれほど遠くないのと、韓国ではタクシーが安いので、何人かでウルサンを訪れている場合はぜひ、チャンセンポにも遊びに行ってみてください^^
博物館のレプリカのほうが描かれているものが分かりやすいやつw
✓ 参考リンク Jangsaengpo Whale Culture Village
博物館から壁画のあるエリアに向かう遊歩道からは、対岸の切り立った崖も見られます。ジャギジャギ尖った岩がもともと好きなのでこれは萌える^^
MOHA STUDIOから博物館に向かう道では、鯨にまつわる詩の展覧会みたいなのが開催されていました。・・・韓国語はまったく読めませんが、「詩」って書いてるからそうなんだろうと予測w
みじんこは、ウルサンが好きです!ヽ(=´▽`=)ノ