2018年6月14日から7月13日まで、フランス北部にある大きな教会にぼっち滞在し、アート活動してきました。なかなか観光では行けない場所であると同時に、条件もかなりいいレジデンスだったので、来年もどこか別の場所に参加したいと思ってますよ^^
今日はそんなプログラムの詳細をご紹介です。
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LA CHARTREUSE DE NEUVILLEのレジデンス暮らし
パリの空港からリールで電車を乗り継ぎ、カレーに迎えに来てもらって到着したLA CHARTREUSE DE NEUVILLE。今年の受け入れアーティストは3名。私以外の2人はカップルで、9月に参加するようです。応募倍率は12倍くらい。条件の良さを考えると、この倍率はかなり低いほう。プログラムは3か月の予算があり、アーティストを3人呼ぶ場合には1か月ずつ、もしも1人の場合には3か月滞在ということになるようです。でもまぁ、毎年3人を選抜しているようでした。
✓ 参考リンク ODYSSEE ARTIST-IN-RESIDENCY PROGRAM 2018
滞在可能な部屋は3つありますが、到着してから好きな部屋を選び、それから準備が始まる感じです。シャワールームが3階のみだったので、私は部屋がそこそこ広くて日当たりが良く、シャワールームの一番近い部屋を選びました。キッチンは2階にあるのですが、2階は一般の人もときどき入ってくるエリアなので、部屋の周囲に制作中のモノを置きながら作業をしたい人、寝ぼけ顔を人に見せたくないは3階を選ぶのがお勧めです。(3階はほとんど誰も入ってきません)
私はすでにデンマークのレジデンスが決まっており、そのまま帰国せずに連続して滞在したかったのですが、参加時期も自分の希望通りに選ぶことができました。でも今後はアーティスト同士が同じ時期に来られるように受け入れ時期を制限したいと言っていました。
1階にアトリエスペースをつくってもらえましたが、私は部屋の近くにもアトリエがあってほしい人なので、自分の部屋の周りの机を移動して制作場所をつくりました。
その他、コーヒーメーカーや電子レンジなどは3階まで運んでくれ、専用で使っています。水は水道水が飲めないようで(スタッフさんは飲んでたけどね)、飲料用の水を支給してくれます。必要なものは言えばだいたい善処してくれるとのこと。あえていうなら、スーパーマーケットなどのある場所が遠いので、毎回、車で送迎をお願いしないといけないところ。私はミルクや野菜などをまとめ買いし、なるべく頻繁に行かなくて済むようにしました。そのほか、ガーデンに野菜ができているのは自由に収穫して構いません。
また、私が滞在した時はディレクターさんの私物である自転車を借りていました。ちょっと先のモントレイユという町に砦跡地などがあるのですが、徒歩で行くにはちょっと遠い距離。自転車が借りられて助かりました^^
その他、現地ではボランティアさんたちが働いていますが、みなさんフレンドリーで親切で、あちこちに連れて行ってくれることも^^英語が話せる人が少ないので、フランス語がカタコトでもできるともっと活発に交流できるでしょう。でも折り紙と漢字はどこの国でも鉄板の人気。特に北フランスはもともと日本人が少ないようで、折り紙や着物を持っていったら喜んでもらえました。
渡航費および滞在中の助成金について
プログラムに合格すると、渡航費助成が最大750ユーロ、月の活動費として1200ユーロが支給されます。活動費は到着時に600ユーロ、終了時に600ユーロとのことでしたが、手間なので私は終了後に一括で払ってもらうようにお願いしました。ほかに、週に70ユーロの予算があると聞きましたが、こちらはどうやってもらえばいいのか分からず。結局もらってません。もしかしたら、2018年から変更があったのかもしれません。
LA CHARTREUSE DE NEUVILLEは最寄りの駅までの公共交通機関がないので、到着時間を事前にメールしておけばスタッフさんが車で迎えに来るなど手配をしてくれます。
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Oumaの合格理由
ほかのACCR Europeのプログラムは分かりませんが、LA CHARTREUSEについては、ディレクターさんが一人で企画書を見て決めるとのこと。このディレクターさん、実は河原温が好きみたいで。一度、河原温作品について他のスタッフさんたちにフランス語で一生懸命説明していたことがありました。
私は企画を出す時に、交流推しにするか、コンセプチュアルアートとしての側面を推すかで悩んだのですが、どちらかというとコンセプチュアルアート推しのプレゼンをしました。あとで聞いたらそのプレゼンが好きだったとのこと。
おススメの滞在時期
プロジェクトによりますが、現地の人と一緒に活動したいというのであれば、7~8月がおススメです。毎週のようにイベントが開催されているので、特に音楽やパフォーマンスの場合には混ざりやすいでしょう。(ただ、その分、スタッフさんたちも忙しい)私は地元の小学生たちとワークショップをしましたが、もしこの手のイベントをやりたい場合には、渡航日を決める前に学校のスケジュールなどを聞いておくとよいです。あとは夏の方が夜が長いので。7月は22時を過ぎてようやく空がピンク色になってくるくらいです。他のアーティストがいないと、18時以降は一人で滞在することになるため、夜の長い冬の時期はちょっと気が滅入りそうです。2017年に参加したアーティストさんは1週間で逃げ出したそうなので笑。
滞在日数は一応、1ヵ月となっていて、それ以上は助成金は出ませんが、相談の上、少し長く滞在することもできそうです。
どちらにしろ、かなり自由裁量に任されているので、積極的に自分で動かないと単にほのぼの暮らすだけで終わる可能性も十分あります。これをやりたい、あれをやりたいと積極的に伝えることが大事。ギャラリースペースや制作場所がしっかりあるわけではないので、どちらかというと、音楽・パフォーマンス・地元の人との交流の多いプロジェクトが向いているかもしれません。屋外向けの作品がつくれる人は、広い庭もあるし、屋外展示は良さそうなんですよね。風が強いので、飛びやすい素材は厳しいですが。
教会内に飾りつけたりしても良さそうだったので、特殊な空間展示をしたい人にも向いていそうですね。自分もちょっとやってみたいです^^逆に教会内にインスタレーションする場合には、別のイベントとかぶった場合に急いで撤去する必要が出てきそうなので、イベントが少ない時期がおススメです。Good Luck!
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