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ヒトはどこまで自分の真実に忠実に生きられるのか~「君たちはどう生きるのか」からの問い

  • 3月 25 / 2019
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みじんこアート, みじんこレビュー

ヒトはどこまで自分の真実に忠実に生きられるのか~「君たちはどう生きるのか」からの問い

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良著を濃縮還元してお届けするみじんこブックレビュー。今回はベストセラー「君たちはどう生きるか」から、自分が惹かれるものの意味について考えてみました。

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本全体を通して、すごく自分のアート活動のコンセプトと似た感じなんですよね。我々が1つの細胞であり、世界という全体をつくっている感じ。だからそれはすごく共感できる。岡本太郎なんかも似たような感性をもっていたんですが。この感覚をアート作品自体に「機能的に」落とし込んでいるものは、あまりないと思います。私は作品だけでなく、展覧会の設計自体もこの感覚を折り込むように考えています。集合体としての生命感が「実感」できるように。言葉として理解されることではなく、実践として言葉がなくても感覚として分かるように。そういう「環境」をつくることが、私がアートを始めた時に考えた「ヒトの心の癒し」だと考えているからですね。

まず肝心なことは、いつでも自分が本当に感じたことや、真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えてゆくことだと思う。君が何かしみじみと感じたり、心の底から思ったりしたことを、少しもゴマ化してはいけない。そうして、どういう場合に、どういう事について、どんな感じを受けたか、それをよく考えてみるのだ。

本当に心を動かされているかどうか、というのは、いろんな意見にさらされている間、口にできなくなって失われることがあります。そうしているうちに、自分の真実が自分で分からなくなってしまう。それと同時に、自分の行動の基準が「不安逃れ」ではないかどうかも気にしたほうがいいかな、と思います。特に、自分がアーティストである場合は。
昔、まだ自分が獣医だったころ、すごーく悲しい死を前にご家族の前に立ったことがありました。その時、一瞬たりとも自己弁護しようとすれば、すぐにバレてしまうだろう、と分かったことがあります。私が示せるのは、誠意しかないのだと。純粋なアーティストの前に立った時、同じように「見透かされる」ような感覚があります。同時に、どんなに情けなくても、真実を出していればそれでいいんだ、という安堵感もある。まぁ、アーティストでなくてもそうか。「自慢してる」「賢いぶってる」「媚びてる」そういうの普通に分かりますよね。
公言する必要はないけど、自分が惹かれたものについて、なぜ惹かれたのか、自分の真実と向き合ってみるのはおもしろい発見があります。ちなみに私は「がん細胞」が非常に好きなのですが、これはあまり言わないようにしていました。アーティストキャリアのスタート時に、「がん細胞がイメージとか嫌がる人が多いから言わないほうがいい」と数人に言われたからですね。だから「細胞」のみにフォーカスしていた。でも、2018年の銀座SWATCHでのオープニングの際に「がん細胞が好きでそれがもともとのモチーフ」と言ったら、あるメディアさんが「がん細胞に惹かれているところがおもしろい」と意見をいただいたのです。ずいぶん長い間、自分にとっての真実を隠していたために、おもしろがってくれる人の存在に気づかなかった。もちろん、がん細胞なんてイヤっていう人もいるだろうけど、そうじゃない人もいる。自分の真実が結び付けてくれる関係性ってきっとあるんですが、隠していればそのつながりは当然失われてしまいます。他人を気にしすぎてオープンにしていないことは、意外と他の人にとって価値になることかもしれない。がん細胞については、また別記事で掘り下げてみます。

自分では気づかないうちに、ほかの点で、ある大きなものを、日々生み出しているのだ。それは、いったい、なんだろう。

作中で語られることのない「自分が生み出しているもの」
世界に対して自分が何を提供しているのか、ということですよね。歴史の大きな流れがあり、その流れの一つとして自分が何をしているのか。私自身は、毎日、生命を生み出していると考えています。生命を拡張している。VEフランクル博士の意味への意志のようですが。自分自身の意味について、考えてみるのもいいかも。生きる活力がわいてくるかもしれません。

漫画版のさらにKindle版のデメリットは文字コピーができないことだなぁ。文章部分も画像扱いなんですね、この本は。本を買う人にはあんまり関係ないことですが笑。Amazonで買うと限定ノートがついてくるので、割とおすすめですね。読んで終わりというより、自分が考えたことをなるべくメモしたほうがいいと思うので。

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みじんこは、真実だよ!ヽ(=´▽`=)ノ

みじんくん と みじこちゃん

「いるよっ!」
「嘘じゃないよー」

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