良著を濃縮還元してお届けするみじんこブックレビュー。今回は秋元雄史さんの「武器になる知的教養 西洋美術鑑賞」から、知的教養を培う鑑賞スタンスをまとめました。
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本書では「感性のまま見る」という鑑賞法を日本独自のものとし、予備知識なしに感性のまま見ても「何を感じていいのか分からない」状態になるのでは、と指摘します。そこで紹介されている初心者にもお勧めの鑑賞法は以下。
目的を持って見る
作品の技法を美術史的に見るか、歴史的な背景に照らし合わせながら見る。
たとえば、フェルメールのいた17世紀オランダでは、世界で初めて郵便制度が確立しました。フェルメールの作品35点中、6点が手紙を読む女性がモチーフ。当時の最新の風俗が描かれていたのが分かります。
言葉にしてみる。
美術鑑賞法として知られるVTS(Visual Thinking Strategies)でも紹介される方法ですが、見て感じたことを言葉にする。「キャラクターのようだ」「みじんこのようだ」そうして言葉にしてみることで、作品の主題が見えてきます。
✓ 参考リンク 子どもの学力を伸ばす美術鑑賞法~思考力を鍛えるVTS(ビジュアル・シンキング・ストラテジーズ)
美術と世界史の関係を見ると、「革命」や「戦争」が西洋美術史に大きく影響を与えていたことが分かる、と本書では言っています。一般の人の生活も大きく変えたそれらの出来事を、同時代に生きた作家たちがどのように表していたのか。そのように時代背景を意識しながら見ると、美術鑑賞がさらにおもしろくなるのではないでしょうか。
近代美術史の基本的な流れも分かりやすく解説されているのでおススメの一冊です^^
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みじんこは、知的だよ!ヽ(=´▽`=)ノ