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山口周さんの『ニュータイプの時代』を読んで「役に立つ」と「意味がある」の違いについて考える

  • 9月 18 / 2019
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みじんこレビュー

山口周さんの『ニュータイプの時代』を読んで「役に立つ」と「意味がある」の違いについて考える

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良著を濃縮還元してお届けするみじんこブックレビュー。今日はみじんこも大好き!山口周さんの『ニュータイプの時代』をご紹介!

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後世に遺したい文化遺産はなんですか?

本書の最後のほうに出てくるこの質問がとても響いたので、まず最初にご紹介。人類がスペースコロニーに移住するとしたら、あなたは何を文化遺産として持っていきたいでしょうか? この話の続きは記事のラストに。

「役に立つ」と「意味がある」の違い

アウシュビッツから生き延びたオーストリアのV.E.フランクル医師がその著作『夜と霧』の中で「意味への意志」について語っています。人は人生の意味を感じると生きる活力がわいてくると。本書でも「人間は意味を食べて生きる生き物。ゴミをつくり、売ることに意味は見出せないため、意味のないことをやらされた人間は必ず壊れてしまう」と書かれています。
じゃあ、意味ってなんだろう、と。役に立つより意味があるの時代だ、と言われているけど、その差が自分には長いこと分かりませんでした。

というのも、自分にとって「意味があるもの」は、自分にとって「役にも立っている」ので、差異が分かんなかったんですよね。「みじんこ」は意味がある。でもいてくれるだけでなごむので役に立っている。グッズやショップで稼いでくれるので役にも立っている。両者が重なっている分、その差がはっきりしなかった。

『夜と霧』は極限状態に生きる人のリアリティ、心理状態が描かれていて、とても学ぶことが多い一冊なので、こちらも合わせてお勧め! 私の好きなエピソードは、アウシュビッツに送られる人がその前に図書館に本を盗みに入ったというエピソード。過酷な状況を生き抜くために選んだのが食べ物ではなく「言葉」だったというところに惹かれます。

代替できないのが「意味がある」

しかし、ここに一つの視点を付け加えたら分類できるようになりました。それは「代替できるかどうか」です。たとえば、キャラクター的にいくら人気や知名度があっても、「みじんこ」の代わりを「くまもん」がすることはできません。自分がアートをつくる、ということも同じく。制作作業自体が自分の心の癒しにもなっているわけですが、映画を見る、マンガを読む、小説を読む、では代替できない。同じく自分で創る系だとしても「小説を書く」でも代替できないんですね。そういう意味で、アート制作・文章を書く、というのは、自分にとってはとても意味があることなんだなと。
私はコカ・コーラが大好きなのですが、コカ・コーラはコカ・コーラだと思って買う。他の炭酸飲料は「炭酸飲みたい」と思って買うので、炭酸であれば割となんでもOKなところがあります。前者は自分にとって「意味がある」後者は「役に立つ」。

さて、最初のスペースコロニーに何を持っていきたいか、ですが、私は「詫び寂び」という概念、かなぁと考えました。実はこれ、回答する人のほとんどが18世紀以前のモノを持っていきたいって答えるみたいなんですね。つまり、「現代」にできているもので文化的価値を感じているものがあまりないということ。今自分がやっているは、後世に残ってほしいと願っているものなのか、それだけの価値があることをやれているのか、というのは、なかなかに苛烈な質問です。だって「とりあえず今、自分がお金稼ぐのに必要なのでやってる」ってことも多いと思うので。
あなたにとって代替のできない「意味があること」はなんでしょう。それが答えられるっていうのは、豊かな人生を歩んでいる証拠かもしれませんね!^^

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みじんこは、文化遺産だよ!ヽ(=´▽`=)ノ

みじんくん と みじこちゃん

「遺っちゃうよっ。」
「負の遺産だよー」

mijinconbi

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