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韓国アーティスト・イン・レジデンス体験レポート~展覧会の反省点まとめ

  • 8月 05 / 2019
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韓国アーティスト・イン・レジデンス体験レポート~展覧会の反省点まとめ

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みじんこ記事の協賛ありがとうございます!韓国テジョンのアーティスト・イン・レジデンスの紹介は以前書いたので、今日は展覧会全体をつくる上での反省点の共有を。毎回、反省する点はどこかしこにあるんですが、そういうのをいちいち意識しておくことで、次の時に活かせるので、今回も言語化しておきます。

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全体の流れの反省点

客観的なポイントが一番聞きたいところなのでね、最初に韓国の批評家さんが言ってくれたことから。

参考リンク  Artist in Residency TEMI 이선영 / 서울 출생(批評家さんのページ)

2時間くらいかけてかなり丁寧に全作品の話を聞いてくださったんですが(あとで、本当は話ナシで評論しないといけないから、今日はいろいろ聞けたのはラッキーだったと言ってました)、全体として共通のテーマがあるのはわかったけれども、その流れが1点1点見て歩いているうちに自然に入ってくるような流れを会場につくるとよりよかったのではないか、という指摘をいただきました。なるほど、確かに。
入ってすぐに椅子の作品を置いて目を引き、そこから回るように見ていくと思うんですが、確かに全体を歩くことで伝えていくという、作品同士の結びつきと展開をあまり考えていなかったなぁと。1つ1つの作品の動きと配置でリズムを出すことはいつも考えているのですが、ちょっと違った視点をもらいました。

位置的に失敗したなぁと思ったのがこちら ↓。紙作品のLife ContinuousⅡですね。壁に「Japanese paper」「Korean paper」と「Feel Free to play with paper(紙で自由に遊んでおくれ)」って書いてあるんですが、これ、近すぎてけっこう見えない。天井に結び付けるところはあるんですが、網状の細いところに結び付けると落下の危険性があり、太くて黒い柱のところに付けないとだめーっていうことだったんですよね。なので、柱に合わせると壁に近すぎるか離れすぎるかのどっちかになってしまい。
これは文字を白くして床に書くべきだったなぁと後悔しています。展示したのがオープニングの3日前くらいで、網状のところに結び付けちゃダメと聞いたのがその頃だったので、ちょっと対応が遅すぎましたね。事前確認が甘かったなという反省です。

この作品は触って破ったり結んだりしていい作品としていますが、こういう崩していい作品については「安全性」とともに、「手を出していいか」のバランスが大事になります。たとえばこれ ↓。

2016年のバルセロナで展示していたものですが、こちらはハサミがついていて、自分の握りこぶしのサイズ(=その人の心臓の大きさに近い)に一度だけ好きなところをカットしてよいことになっていました。こういう作品があると私自身はすぐに手を出しちゃうタイプなのであんまり考えなかったんですが、「きれいだから切りたくない」と言って手を出さない人が多かった。つまり、作り込みすぎると手を出しにくくなるということ。このことから次に作ったのがこれ。

2018年に東京・銀座のSWATCHビル、ニコラスGハイエックセンターで展示した「Life Continuous/集合生命」の初号機。もともと破った絵の集合体として作られているので、割と手を出しやすい。展示期間中にかなり多くの人が来てくれたこともあり、11日間という短い期間でしたが、けっこうダイナミックに変化がありました。

作り込みすぎもしないけど、ある程度作り込む、の状態が今回の二号機。紙を結んで網目のようにしています。このまま巨大化しても塩田千春さんになっちゃうので、ここからさらに発展させていこうと思っています。この手のインスタレーションは毎回子どもが大喜びするので、子どもたちの動きを見てても楽しいですね。

この「作り込みすぎない」は手書きできるコーナーのほうにも。高校生が書いてくれたアンケートなどはパネル張りではなく、ひっつきむしを使用(もうちょっと壁にぴったりくっつけられて、きれいにはがせる素材があった気がするんですが、次はそういうの使いたい)。あと、書き込めるコーナーはマスキングテープ貼りで隙だらけにしています。手書きっぽさ満載のほうが、手を出しやすいですよね、こういうの。学級新聞的な感じ?w

光は右サイドがオレンジ系、アンケートなど手書きの物は白系にしています。リンゴの上のライトだけオレンジですね。私は割と「体感」できるような空間づくりが好きなのですが、今回はどちらかというとメンタルに響かせるような構成となりました。これらの反省点を生かしつつ、また次の展覧会について考えていきたいと思います!お楽しみに!

合わせて読みたい  韓国テジョン(大田)のアーティスト・イン・レジデンスレポート~助成金等の条件や設備など Ouma作品はこちらで購入可能です@ギャラリータグボート みじんこショップ


みじんこは、反省できる子だよ!ヽ(=´▽`=)ノ

みじんくん と みじこちゃん

「ほんとはしてないよっ!」
「反省なんてしないよー」

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