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アフターゾンビ時代のアートと日常を考える

  • 7月 01 / 2020
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アフターゾンビ時代のアートと日常を考える

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ゾンビの存在が当たり前になり、ゾンビの存在を考慮した社会設計が必要になってきました。もはやゾンビ時代の到来は確実なのですが、まだ世の中にはゾンビを完全に駆逐できるんじゃないかと信じている部分もあります。非ゾンビ時代からゾンビ時代へ。ウィズゾンビの価値観を我々は受け入れざるを得ません。しかし、いまだどこかに残るゾンビへの恐怖。ゾンビ時代のシフトをスムーズにするために、アートは何ができるのか。現実に存在するアート作品から考えてみました。

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ゾンビギャラリー

最初に現れるのはゾンビ展です。ゾンビを薬液で固定し、標本化することにより、ゾンビを身近に観察できるようになります。恐怖じゃないゾンビ像を浸透させることで、私たちは徐々にゾンビ慣れしていきます。

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ダミアン・ハーストみたいなアーティストがゾンビのホルマリン漬けをつくりそうです。

分断されたゾンビや頭部だけ、というケースもあるかもしれません。動いているゾンビを身近に見るのは危険ですが、標本化した安全なゾンビを見ることで、ゾンビへの理解が深まっていくことでしょう。

リアルタイムゾンビ体験

ドローンでゾンビ周辺を飛び回ったりするところから、ゾンビにカメラをつけたり、防護服に身を包んだアーティストがゾンビたちの中に入っていったりして、その状況をリアルタイムに観察するというパフォーマンスアートも生まれそうです。メキシコ国境周辺でペンキをこぼしながら歩くようなことをしているフランシス・アリスがこういう感じの作品をつくりそうです。

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映画を見るようにエンタメ寄せすることで、ゾンビは確かに怖いけど、対処法が分かっていればなんとかなりそうだ、という理解が一般にも進みます。

ゾンビホテル

建物に入れないようになってれば意外とゾンビも大丈夫そう、と分かった後、始まるのがゾンビホテルです。屋上からヘリコプターで入る感じになっていて、ガラス張りの館内で生活します。ガラスの向こうにはゾンビたちがいて、極限状況のハラハラを体験できます。

バンクシーがつくったパレスチナ国境にあるホテル「世界一眺めの悪いホテル」に近い感じのアイデアです。

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ゾンビと暮らす

ペットとしてのゾンビ、ボディガードとしてのゾンビです。まだまだ一部の人やエリアのためですが、ゾンビがかなり日常に入り込んだ都市設計になっています。ゾンビの生態を理解するのにオススメしたいのが、こちらのマンガ「屍人荘の殺人」。ゾンビって永遠に生きつづけるわけじゃなく、ちゃんと身体が腐るんですね。なので、夏は1週間くらい立てこもれば、ゾンビは動けなくなります。

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国境付近へのゾンビの配置(ゾンビが移動しやすい通路をつくり、常に国境付近をうろつかせておく)、首相官邸周囲のゾンビの配置など、ゾンビの特性を生かした資源としてのゾンビ利用が始まるでしょう。低温環境の室内でゾンビをメンテナンスしながら飼う人も出てくるかもしれません。猛獣を飼うのと似た感じです。ロボットがバーチャルペットのわんこを撫でたりしてるんですが、人間を作品にするようなアートもこれまでにあります。

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ゾンビアート

ゾンビに絵を描かせ、それを販売するというのも一般的になってくると考えられます。ただ、一時的なブームに留まるでしょう。

ゾンビ料理

食糧問題と腐ったゾンビの処理問題を解決する方法として、ゾンビを栄養源としたゾンビフードの開発も進んでくると思います。リクリット・ティラバーニャというアーティストさんが、ギャラリーでパッタイというタイ風焼きそばを振る舞ったケースがあります。

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ゾンビは肥やしにしているだけなので、食べ物の見た目は変わらないのですが、ゾンビで育っている分、素材の栄養価が違う感じです。自分の陰茎と精巣を切り取り、希望者に料理して出したアーティストもいますが、ゾンビの食べて大丈夫な部分のみを実際に食材として利用する技術の開発も進みます。

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ゾンビから一部の栄養素だけを取り出したエナジードリンクみたいなのも流行りそうです。このドリンク開発により、ゾンビの生命力を体内に取り込むことができるようになります。ゾンビはさらに貴重な資源となり、密猟を禁止する法律ができたり、年間のゾンビ使用量など細かい法整備がなされ、ゾンビを専門に扱うグローバル企業も現れます。国境を自由に行き来してしまうゾンビの出現により、漁業権に近い感じで、ゾンビ資源の所有権が主張されるようにもなってくるでしょう。

ゾンビの人権問題

ゾンビはもはや恐怖の対象ではなくなりました。最終的に出てくるのがゾンビの権利問題です。人間が一方的に搾取してきたゾンビ資源ですが、利益をゾンビに還元する必要があるのではないかという倫理観が生まれ、ゾンビ保護団体の活動が活発になってきます。

ゾンビが快適に暮らせるための保護区が設定され、数が減りすぎたゾンビは絶滅危惧種として保護されます。ゾンビとして生きたいという人は常に一定数いて、ゾンビとしての生活が保障された今、ヒトとして生きるよりゾンビとして生きるほうが幸せだと考える人、またゾンビを教祖とする宗教が生まれます。

ヒトを選ぶかゾンビを選ぶか

もはやゾンビはホラーではなく、日常です。コントロールできる脅威は脅威ではないのです。 最終的にゾンビが問いかけてくるのは、「ヒトとして生きる意味ってなに?」です。思考力が低下し、純粋な食欲と反応くらいで生きるというのは、人間のままでいるよりも幸せかもしれない。ゾンビだったら人生に悩むこともなさそうです。 ゾンビという生き方を選ぶ人が増え、ヒトはヒトである自分に悩み始めます。ヒトはヒトという生き方だけでなく、ゾンビを選べるようになった。選択肢が増えたことで、私たちはヒトであることをより考えるのです。

なぜ、あえてヒトを選んでいるのか。

ウィズゾンビ時代とは、これまでとは全く違う人生の選択肢を突き付けられる時代なのです。

この記事はこちらの記事のスピンオフ的に考えたゾンビ論になります。

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みじんこは、ゾンビじゃないよ!ヽ(=´▽`=)ノ

みじんくん と みじこちゃん

「人間でもないよっ。」
「みじんこだよー」

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