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『バンクシーを読む』からパレスチナのバンクシーホテルや動物にペイントした作品など

  • 5月 26 / 2020
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みじんこアート, みじんこレビュー

『バンクシーを読む』からパレスチナのバンクシーホテルや動物にペイントした作品など

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良著を濃縮還元してお届けするみじんこブックレビュー。『バンクシーを読む』から、印象的なバンクシー作品などをご紹介です。

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バンクシーでいっぱい!

世界的アーティスト、バンクシーの作品について紹介された一冊です。大型の本ですが、写真がきれいでとても見やすい。あと文字が少なめなところもとてもいいです。

パレスチナのバンクシーホテル

バンクシーが手掛けた「The walled off hotel」。日本語訳は「世界一眺めの悪いホテル」。パレスチナにあるホテルですが、見えるのはイスラエルと分けられた分離壁だけ。宿泊すると室内にはバンクシーの絵などが飾られています。本書によれば、このホテルによって町にお金も落ちるけれども、町の人たちからは賛否両論で、宿泊費は町の人の一か月の給与よりも高いが、稼いだお金はホテルに入るだけで町の人たちには還元されていないという批判もあるよう。また、宿泊客はバンクシーの作品が見たいだけで、地元の問題に興味があるわけではない、みたいな声もあるようです。それでも、こうして現地に赴き、なんらかのアクションを起こしたおかげで、多くの人の目がこの地に向くようになった。それはとても素晴らしい貢献なのだと私は思います。だって、バンクシーがやらないといけないことでは全然ないですもの。「問い」としてのアートが、こうして問いに対してフォーカスを向ける姿勢はとても素晴らしいと思うのですよ。
とても興味深いホテルなので、機会があれば行ってみたいです。

参考リンク  バンクシーが手がけたホテルを見にベツレヘムへ。

部屋に飾られたバンクシーの作品。

動物へのペイント

動物を使った作品もいろいろ紹介されていました。ぬいぐるみが食肉工場へ輸送されるトラックとか

象や羊、豚などの身体にペイントした作品も。牛の身体にウォーホルの顔がペイントされていたり、イギリス警察と同じ市松模様が豚の身体にペイントされていたり。囚人服と同じ模様が羊の毛にペイントされているものも。


75ページから引用。

政治的なアートは嫌いだけでバンクシーは好き?

本書では、日本と世界のポリティカルなアートの歴史なども辿っていて、鳥獣戯画やヴェネチアビエンナーレの作品なども紹介されているんですが、興味深かったのは「会田家」。日本では政治とアートを切り離した作品が好まれ、政治批判的な作品はバッシングの対象になりやすいけども、バンクシーは日本にとても受け入れられている、というようなことが書いてありました。
これは、「日本政府」に対する批判なのか、日本以外の国の政府への批判かどうかで違うんじゃないかなぁと私は考えました。アメリカでアメリカ政府に対する批判的作品を発表されても、どこか他人ごとだけど、日本は自分も関係しているので、意見として強く出ちゃうんじゃないかなーと。

グラフィティは違法なのか

イギリスのブリストルに描かれたバンクシーのグラフィティ。通常、グラフィティは違法なので、描かれていれば消されるし罰金とかの刑に処されます。しかし、ブリストルの件では、住民アンケートで「残して欲しい」という要望が97%だったために、作品を残すことになりました。東京でも同じく。新橋にバンクシーらしきネズミが描かれていますが、こちらはどうやらニセものらしい。ところが、築地のネズミはどうやら本物のようだ、という話が出ています。そうなると問題はこのグラフィティを消すかどうか。
通常、グラフィティは軽犯罪など法律に抵触し、罰金や拘留の刑が課せられます。もちろん、グラフィティは消されちゃうでしょうしねぇ。しかし、こちらも東京都はバンクシーなので消さない、の判断に。こちらも地元の人たちからの要望に沿う形で例外的にOKになったようですね。
こうなるともう、バンクシーのグラフィティっていうもの自体がそれだけで「現代アート」になっていますよね。

バンクシーがやっている「風刺」の手法は、日本でももともとあって好まれていたものだと思うんですよね。パフォーマンスとしての風刺といった感じですが、すでに億を超える金額で取引されるバンクシーがやると、話題性が段違いです。話題になったから価値が上がったのか。それならば炎上しつづけられたら価値と言えるのか。バンクシーの価値ってどこにあるんでしょう。政治的なことをやっている作家ってとても多いんですよね。だから政治的だからというわけじゃない。自作を作家個人の価値ではなく、公共の価値として提示したこと、でしょうか。

落書きって?

参考リンク  らくがきとは (ラクガキとは) [単語記事]

改めて落書きについて考えてみると、ニコ動にはこんな定義がありました。

落書き(らくがき)の語源は落書(らくしょ、おとしがき)だとされている。 落書は元々、中世の日本でお上のあり方や政治の内容を批判・風刺する内容を紙に書き、地面に落としていた事が由来。 また、紙を落とすだけでなく塀に批判文を貼ったりもしていたとされる。
そこから現代で落書きと言えば、「壁やノートなどに適当に書いた絵」などを意味する。

落書きっていうものの意味を考えたことがなかったですが、落書き自体、風刺したものを地面に落としたり、壁に批判文を貼ったりしてたことに由来しているよう。だとすると、単に好きな絵を描いちゃうとか、かっこいい文字を書くとかは「落書き」が本来表していたものとはちょっと違うものなんですね。
ただ、これは日本語で「落書き」の意味なので、グラフィティとなった場合に同じ意味を持つかわけではありません。

参考リンク  グラフィティとは (グラフィティとは) [単語記事]

こちらの記事によると、風刺ではなくて単に壁とかに描かれた何か、だったよう。

元々は考古学用語で「壁などに刻まれた古代の絵画や文字」を意味していたが、1960~70年頃にニューヨークから盛んになった「グラフィティアート(落書き芸術)」をさすようになった。

それを日本では落書きと訳したとするなら、バンクシーがやっていることは「落書き」に近く、かっこいい文字とか絵を描いたものは「グラフィティ」と分けることもできます。 壁に書かれることで、発信される「場所」が意味をもつし、作家個人というよりも「そのエリア(に暮らす人々)の声」のような意味を持たせることができます。 バンクシーの作品は描かれている絵の部分だけではなく、その作品がある「場所」も含めて作品と言うこともできます(作品が設置された場所の意味が、作品そのものの意味に付加されるため)。 都市との共同作業によって生まれる芸術で、たとえこれが絵の部分だけ持ち運ばれたとしても、都市との関係性が切れることはないんだろうなという感じがします。 どこからどこまでがバンクシーの作品なのか。自分もいつの間にか、作品の一部にされてしまってるかもしれません。

合わせて読みたい  現代アーティストになりたい人のための~初心者の第一歩から海外展開まで役立ち記事まとめ

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