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地方のアートフェスや映画祭はやった満足ではなく集客を考えようよという話

  • 3月 21 / 2019
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地方のアートフェスや映画祭はやった満足ではなく集客を考えようよという話

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エストニアのタルトゥで開催中の国際映画祭。行ってきたのですがあまりに人がいない。。地方の芸術祭とかってこういうことありそうだよね。何をしたらよかったのか、対策を勝手に考えてみました。

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やった満足の芸術祭になってないか

この映画祭、もう16回目なんですよね。なら町の人にももっと知られて良さそうなんですけど、平日とはいえ、ホールの半分以上の席が空いたままというのはあまりにも残念すぎる。お金を払ってるスポンサーさんとしても人が来てくれたほうが嬉しいはず。日本と比べて近いとはいえ、ヨーロッパや中東から実際に来ているフィルムメーカーさんもいるわけですから。余計なお世話ですが、日本のイベントでもこういうやった満足のイベントってあると思うので、どうしたらもっと人が来るのかをできるだけ考えてみました。

参考リンク  16th World Film Festival

1.そもそも国際映画祭自体が町とあってない

こちらは開催場所の問題。せめて首都タリンでやっていたら違ったかも。体感なんですが、エストニアの年配の人はあんまり英語が堪能ではないんですよ(デンマークでは年配者も英語が堪能、フィンランドはそこそこ)。そしてタルトゥ自体も大きなデパートがあるとはいえ、観光的な場所ではない。日本で言うと東京の立川より小規模だし(分かんないかなw)人が少ない。そこで国際映画祭をやったところで行きたいと思うのか。自分もそうですが、英語が分からないと英語字幕のドキュメンタリーなんてつまんないだけなんですよね、難しすぎて。ドキュメンタリーを楽しめるレベルの語学力が周辺の人たちにあるのか。ないならエストニア語字幕や解説を運営が用意するべきだったかもしれません。民俗学ベースの映画祭というのは意義があるけど、意義があっても人が見に来ない、興味を示さないのであれば、ここで開催する「意味」がないと思うのです。良い映画であるのであれば、届きやすい場所でやるべき。音楽祭とかならね、割と広く楽しめると思うのですが、英語が堪能ベースの映画祭ですよ。海外の映像が見られるだけでいいじゃないかっていうなら、もはやネットの検索で十分になってしまう時代ですから。

2.夏にやるべき、屋台を出すべき

北欧のハイシーズンはやっぱり夏なんですよね。3月のエストニアはまだ氷点下。私が見に行った日も雪が降っていました。観光客が増える時期の開催であれば、タリンから足を伸ばしてくれる人がいたかもしれない。ハイシーズン以外の時期に人を呼びたいのであれば、地元の人がもっと来たくなる要因をつくらないといけない。
開催場所の博物館はタルトゥ市内中心部から少し離れていて、歩くと45分くらいかかります。現地の人なら車で行っちゃうでしょうが、初めて来る人はバスを使うか歩くか。大きな通り沿いや博物館周囲にいろいろ屋台が出ていて歩くのが楽しければ、お祭り感覚で遊びに来る人もいるはず。フード屋台、手作りアクセサリー、雑貨、わたがし屋、フリマなどが一度に集まっていれば、とりあえず見に来たくはなるはず(まだ祝日になってないので、もしかしたら土曜にやるのかもしれませんが)。なんかねー、タルトゥという町自体に、映画祭に合わせてイベントできそうなところとかが全然ないんですよね。合わせて町中アートイベント、写真展、雪像みたいなのがあるとよかったですが。

3.メディアや批評家を呼ぶべき

オープニングが滞在先のレジデンスで行われたといいましたが、参加者はフィルムメーカーさんとその友人、あるいはボランティアさんたちでした。メディアはほぼいなかったような。個人ブロガーとかでもいいので、映画関係のメディアや批評家をとにかく呼びまくって宣伝してもらうべきでした。また、批評家さんが来ていれば、参加したフィルムメーカーさんたちにとってもメリットが多いと思うんですよね。特に駆け出しで応募したみたいな人だった場合。

4.日曜まで開催すべき

平日は16:30までは入場料無料で博物館も見られるんですけどね、そもそも仕事で来られない人も多いかと。エストニアは日曜日は完全に休む人種なんですかね? それなら文化的に無理ですが、日曜まで開催にできたらよかったかも。平日無料でも、仕事してる人たちは来られないから、自営業かリタイアした人たちしか来られない。近隣の学校に呼びかけて授業として来てもらうとかかなぁ。スポンサー団体の関連の人たちが来てくれたりしたらよかった。映画はちゃんと理解はできなかったけどおもしろかった。だからこそ、空席が目立つよりも、満席の中で上映できたら、海外からはるばる応募した甲斐もあったと思うんですね。

5.現地に来たフィルムメーカーさんに地元への講演依頼

もしかしたらやってるかもしれませんが、せっかく海外から来てくれたフィルムメーカーさんたち。地元の学校で映画のつくり方や海外の様子などを講演してもらう機会を設けるとか。渡航費は出せないにしてもハイシーズンでなければ宿提供は協賛してくれるホテルがありそうです。(渡航費も協賛してくれる地元企業があるといいですが)せっかく海外から来てくれてるのであれば、地元の人との交流機会をつくったほうが全体としてメリットが大きいと思うのです。


会場は3か所あり、1か所は子どもがいる人向けにごろごろできる仕様になっている。

回数重ねたイベントであるなら、やっぱり改善により認知が広がってしかるべき。じゃないとさー、お金使ってボランティア使って、いったい誰が幸せになるんだろうと。イベントとして盛り上がれば町にもお金が落ちるわけだし、多くの人に見てもらい、映画関係者と話す機会があれば、応募したフィルムメーカーさんたちにもメリットがある。だってつくったフィルムメーカーさんだって、上映されて満足なわけじゃないですよね?つくって上映されるからには、多くの人に伝わってほしいわけですから。
ちなみに、アジア人にあまり知られてない気がするので(過去に日本人の参加あり)、自分が駆け出しのフィルムメーカーなら出しますね。理由は珍しい分、一次審査に通りやすいんじゃないかと予測するからです(もちろん質が低ければダメですが、チャレンジする価値はあるかなと)。現地に行くのは必須ではない様子。上映当日にインタビューがあるので、スカイプとかつないで待機する必要はありです。

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