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現代アーティストが読んでおくといいかもしれないマンガまとめ

  • 9月 02 / 2020
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みじんこアート, みじんこレビュー

現代アーティストが読んでおくといいかもしれないマンガまとめ

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マンガはエンタメであり、教育であり、問題提起であり、まさに現代アートそのものだなと思って見ています。 今回は特に「現代アート」としてクオリティが高いなぁと思うマンガや、現代アートという謎の分野で活動つづけるために参考になりそうなマンガを集めてみました。

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1)元気を出してイチから始める

まずは「現代アートやってみたい!」というやる気を出すところから。

最初にオススメしたいのは世界一のジャズプレイヤーを目指すダイの物語がアツイBLUE GIANT。始めたばかりの頃は、高すぎて頂上が全く見えない山の麓にいる気持ちなんですが、音が画面から聞こえるようなダイのプレイに元気をもらいます。自分もやるだけやってみたくなるよ。

次にオススメしたいのはこちら。アートってなんかよく分からんっていう割と頭のいい高校生が、絵を描くことにハマって藝大受験を目指すマンガです。
絵づくりから始まって「作品づくり」に至る過程が物語から学べるのでとても分かりやすいです。独学で始める場合は、作中で美術の先生方から出される課題を自分でもやってみるといいかも。

2)既存の概念を考え直す

「ペインター(絵描き、画家)」ではなく「現代アーティスト」と名乗るためには何が必要なのか。成果物が似ているので同じと思われがちですが、私は2つの職業をまったく違う職業だと考えています。(どちらが上とかないよ、単に違うだけ)
作品を通じて問いかける現代アーティストでありつづけるために、思考力を鍛えられるマンガたちがこちらです。

正しさとは何か、倫理っているのってところから人生を問われるような作品『ここは今から倫理です。』。
自ら問いを立てる時、最初は「生命とはなにか」「無とはなにか」とか思いついたところでぜんぜんいいと思うんですが、周りの人がどんな問いを立てているかというのを気にしてみるのもポイントです。

生命をテーマにしてる人ってとても多いと思うのですが、こちらは「不死」の何かが生物に乗り移っていくというお話です。死なないサムシングが生命の中で何を学んでいるのか。「生命」をテーマにした現代アートをつくったとして、こういうマンガに勝てるかを考えると、けっこうきつい気がします。マンガだとストーリーがあるから、多くの人に対して問いが開かれているんですよね。

松本大洋さんの『ナンバーファイブ』では「世界平和」みたいなものについて問いかけてくるようです。全員が同じ考えをもっていたら、それは平和な世界なのか、それともただの洗脳なんでしょうか。
たとえば、「諸行無常を表現しました」「愛を表現しました」とかあったとしますが、そもそもその「諸行無常」「愛」とかって、自分以外の誰かが考えた概念のはずなので、そのおおもとの概念から考えてみると、作品の内面が充実するかもしれません。

最近、チェンソーマンが話題になりまくってますが、藤本タツキ先生の『ファイアパンチ』もすごかったです。主人公にまったく軸がないというか。いや、主人公どころか物語全体に確信的な軸がない感じなんです。
ジャンルがなんだか言うこともできないし、主人公が何者なのかも言うことができない。個人的に、ほとんどの現代アートはこの作品に勝てない気がしているほどです。チェンソーマンはまだ読んでないのですが、ほとんどタスクみたいに積んでいます。必ず読みます。

3)先人から学ぶ

巨匠たちから学ぶことは今でも多いです。

未来と過去が徐々に近づいていく構成も秀逸な『火の鳥』は、現代マンガで影響を受けていないものはないのではないでしょうか。

原作版ナウシカの世界観は素晴らしいですよね。躍動感のある絵柄の圧もすごすぎ。永久保存版とはナウシカのことです。

藤子不二雄先生の短編集なのですが、『ドラえもん』の雰囲気とは大きく違って倫理観が揺さぶられる隠れた名作です。食べられることが栄誉な星で、誇りをもって牛に食べられようとする女性と、たまたま居合わせてしまった地球人との葛藤を描きます。

4)自分の世界観をつくる

作品を通じて世界観を表現するために学んでおきたい名作がこちら。

『図書館の大魔術師』の、この世界は本当にあるんだろうなと感じさせるリアリティと細部まで作り込まれた設定に脱帽です。民族争いと魔術、そして知識を護ることの意味みたいなのが凝縮した異世界の歴史書です。

鬼の食糧として育てられている子どもたちの脱走劇。人間農園のシステムや鬼の世界の秩序の作り込みがすごいんですが、絵柄が壮大な世界観を豊かに描写していて素晴らしいのです。

動物の身体組織をもつ人たちを描くバイオSFなんですが、作者がお医者さんなだけあって、遺伝子や寿命、それにまつわる法律の設定が詳しい!動物とヒトを分ける法律のはざまで迫害される人々の生き様が描かれています。

アニメも大好きな『鉄コン筋クリート』はシロとクロという二人の男の子たちが支えながら生きるヒューマンドラマです。町が変わり、人も変わらざるを得なくなる時の郷愁と二人の絆に惹きつけられます。

これらの4つの作品はまさにもう一つの人類史と言えるほど。登場人物がちゃんと意志をもってその世界に納得して暮らしているんですよね。

これだけの世界観を構築できるというのが本当にすばらしく、現代アートの小さな作品1つでも、これだけの世界が内在するほどの深みを出していきたいなと思うばかりです。 そんなわけで、最近は自分も「物語」と絡めて作品をつくることを考えています。
地道にがんばります((+_+))

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今日も読んでいただきありがとうございました!

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みじんこも学んじゃったよ!ヽ(=´▽`=)ノ

みじんくん と みじこちゃん

「世界観できちゃうよっ!」
「生まれちゃったよー」

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