前回までに、あなたがなぜそれをやりたいのかを確認し、あなたが他の人に伝えたいことを見直し、どうやって伝えていくかを考えてきました。今日はストーリーの具体的な伝え方を考えてみましょう!
このストーリーで一番伝えたいことを見直す
以前、人のストーリーは1つだけしかないというお話をしました。人生という壮大なストーリーの中で、どこに焦点を当てるかによって、ストーリーの見え方は全く違ってきます。ここで気をつけておきたいのは、このストーリーを通じて、自分が一番伝えたいことは何かです。
現在進行中の「あなたの夢をNYで宣言するプロジェクト」ですが、このプロジェクトによって私がやりたいなって思ってたことは、実はいっぱいありました、笑。
- 夢を自ら宣言し、実現のための力にする
- 誰かの夢を応援する人を増やす
- 夢を発信し、それ「いいね!」って言えるのが普通の常識になるように
- 自分のNYの個展の援助
- 自分自身の作品の認知度を上げる
- 新しいつながりを作る
- クラウドファンディングがどんなものかを実践的に知り、他プロジェクトを立ち上げる時の参考にする などなど
これが最初から1つしか思いつかない人は楽です^^そのまま元気に頑張ってください、笑。
妄想家の私は「あわよくば~」というのをいーっぱい妄想するので、もうドラえもんの「あんなこといいな、できたらいいな」状態です。これを全部突っ込むと、受け取る人に伝えたいことがうまく伝わらないことがあります。
そこで、いろいろ妄想が浮かんでも、まずはあえて1個にしぼりましょう。
すべての文章・画像は1つのことだけを伝える
さて、伝えたいことを1つに絞ったら、発信するストーリー内にあることは、すべてその1つのことだけを伝えるために存在するように意識しましょう。
ちょっとわかりやすい失敗例として、私のプロジェクトを出してみます、笑。
このプロジェクトは『夢を自ら宣言し、実現のための力にする』を骨子として伝えるはずでした。その前提で内容を見ていきましょうか。
✓ 関連リンク アートで心の癒やしを!獣医×作家「Ouma」と一緒にNYに自分の夢を掲げよう!
このプロジェクトは、獣医師で作家のOuma(オーマ)と一緒に、あなた自身が叶えたい夢を、NYの願いの壁、Wishing Wall(ウィッシング・ウォール)に掲げ、夢を叶える最初の一歩として宣言しよう!というプロジェクトです。
はじめまして。Ouma(オーマ)です。
2013年の9月に初めてニューヨーク(NY)に行き、ブロードウェイにあるWishing Wallという願いの壁に「ニューヨークで個展」と書いてきました。その時はなんのアテもなかったですが、今年7月末、縁があってNYで個展をさせていただけることになりました。
夢を宣言すること、それは自分の叶えたい夢の実現のための第一歩であり、それによって、自分の予想を超える助けが得られることがあります。これを読んでくれているあなた自身にも、あなたの夢を堂々と宣言し、その宣言通りに夢を叶えてもらいたいと思っています。
まず長すぎるのが反省点、笑。一言で「夢を発信して実現の第一歩にしよう」というプロジェクトなんだって分かる記述にしましょう。
どんな作品をつくっているのか?
このブロックに関しては、「なぜ夢を発信するプロジェクトを始めたのか」が適当ですね。唐突に自分の作品説明+自己紹介になっちゃってるのは、伝えたいことを1つに絞りきれてないからです。
なぜ獣医さんがアートの制作を行っているのか?
ここも同じですね。紹介と兼ねるなら「なぜ自分がこのプロジェクトをやるのか」が適当でしょうか。
アート制作を行う上での目標
同じように、私の制作の目標ではなく、夢を発信するプロジェクトの目標として伝えるほうが、伝わりやすいです。
過去の活動と創作テーマ
ここは、自分がこの「夢」プロジェクトのために今までどんな活動を続けてきたか。それが根となってこの活動につながっていると書けるほうが、プロジェクトに対する「本気度」が伝わり、説得力が増します。正直に言うと、私は今まで誰かの夢を応援することはあまり考えたことがなかったです。自分自身がやりたいことに向かって行動してからです。でも、今回「リターンにWishing Wallにあなたの夢を書いてくる」としたら支援する人も一緒に参加できるプロジェクトになって、おもしろいんじゃないだろうかと思いつき、プロジェクトの企画途中に「夢を発信する」プロジェクトに路線変更したんです。その時、今までの企画の下書きをいったん全部クリアにすればよかったんですが、中途半端に残してしまったので、ストーリーとしてちぐはぐな点が見えるようになってしまいました。
自分自身が継続してアート活動を続けていけたのはなぜだったのか、プロジェクト自体を見直し、どうして今回「Wishing Wallに夢を書きたい」と思ったのか、そこを自分の中で深め、夢プロジェクトのきっかけとして紹介するほうがまとまったでしょう。
他にもタイトルとかリターンの内容とかいろいろありますが、最後にもう1点だけ。
ご指摘もいただきましたが、Wishing Wallに書いた1年後にNYでの個展という夢を叶えた、というストーリーがありながら、実際の個展でどんな展示をする予定なのかを全く記載していません、笑。実はプロジェクト制作の段階でまだ決まってないからですね。また、個展まで約1ヶ月となった今でも何をするか悩んでいます。たぶん、搬入してる時もずっと悩んでいると思います。
初めてのNYでの個展に際して、「あんなこといいな」「こんなこといいな」状態にもなりましたが、
「訪れた人の心に残る展示をする」
今はこれだけを考えています。使ったことがなく勝手の分からないギャラリーです。なにがOKでなにがNGかも分からない。だから、現地でさらに試行錯誤するつもりです。
CAMPFIREのプロジェクトを実際に自分で立ちあげたことで、それまでも他のプロジェクトをいろいろと見ていたにも関わらず気づいていなかった伝え方の上手さや企画のうまさに、前より気づけるようになりました。思わず支援したくなるプロジェクトは、企画の魅力の伝え方が上手です。また、企画の背景には、本人が今まで抱えてきたバックグラウンドが、強靭な骨となって支えているのが分かります。
ああすればよかった、こうすればよかった、って思うことはいっぱいありますが、私は立ちあげた時よりも、このプロジェクトが好きになりました。それは、多くの人が自分の夢を教えてくれて、そのたくさんの夢たちがこのプロジェクトを支えてくれているからです。もっと多くの人のささやかで大切な夢をいっぱい知りたいなぁって、私自身が思います。そして、このプロジェクトでできるだけのことをやりたいです。もし別の誰かが同じようにプロジェクトを立ち上げようとしている時に、その人の夢を実現させるために、私自身が助けになれるように^^
長くなりましたが、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!
引き続き、NYに夢を掲げるプロジェクトの応援をよろしくお願いします♪ 渡米は7/14なので、現地に着き次第、夢の発信・公開はしてきますよーヽ(=´▽`=)ノお楽しみに!
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小さい頃おばーちゃんちに行くと、ダイヤモンドゲーム(3人で赤・緑・黄のコマを使って遊ぶゲーム)やオセロなどのゲームを、おばーちゃんと夢中になってやっていたのを覚えています。おばーちゃんはゲームが大好きで、孫相手にも容赦しなかった、笑。私はダイヤモンドゲームの黄色いコマが好きでいつも使ってましたが、私がやるといつも黄色は負けてしまってました。負けてばかりの黄色いコマがかわいそうに感じて、1人でプレイしてわざと黄色を勝たせたりしてました、笑。そんな大好きだったダイヤモンドゲームは、おばーちゃんが亡くなった今でも家にあります。
最近、模様の描いてあるお皿で、ぷちゲームも楽しめるというLOGIT(ロジット)(仮)という企画を考えました。
アイデアの最初のきっかけは、料理担当あんじゅ氏がFacebookにあげてたおやつの写真を見た時。まるでコマみたいだな、と思ったんです。ちょうど料理をからめたおもしろい企画ができないかなと思っていたところで、おばーちゃんとやってたダイヤモンドゲームを思い出して発想しました。今、ちょっとずつ思いついたアイデアを足しながら、育てているところですが、この企画を私はすごく好きなんですよね。もちろん今までの企画はすべて大好きですが、この企画については、LOGITで遊んでいる人の姿が自然に浮かぶんです。
パートに出ててちょっと忙しいお母さんと、もっとかまってもらいたい子供がいて。子供が「お皿のやつやりたーい」ってお皿を抱えてやってきて、お母さんはバナナを切ってお皿にのっけてやる。その時の親子の会話と子供が笑ったりすねたりしてる姿が浮かぶんです。
アートにかぎらず、自分が作るものを喜んでくれる人が世界のどこかにいて、お互いが知らない間にいろんな方法で楽しまれ、いろんな感情が生まれ、作ったものから波紋が広がるように無数のコミュニケーションが生まれていく。
「人生をちょっと楽しくするコミュニケーションとサプライズを!
Make Communication! Make Surprise!」@みじんこ
プロジェクトを応援してくださった多くの方と直接お話しさせていただいたことが、今の自分の強い支えになっています。その支えを糧にして、これからはその声が自分に届いても届かなくても、喜んでもらっていることが感じられるようなものを作り、世に送り出していきたいです^^
人の心を動かすストーリーの作り方/連載記事一覧
- 【連載第1回】ストーリーの重要性~
- 【連載第2回】苦しい時に自分を支えるストーリー~
- 【連載第3回】人と人を繋ぐストーリー~
- 【連載第4回】ストーリーの目的~
- 【連載第5回】相手に届く伝え方~
- 【最終回】ただ1つのことを伝える~