2018年の韓国・Gwangju Biennaleで、北朝鮮のアーティストさんの作品が韓国で初めて公開されました。アートによる南北交流っていうのがなされているのかを韓国の美術関係者に聞いてみました。(ちゃんと情報精査したわけではないので、参考程度にお聞きください)
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Gwangju(光州)っていうのは、韓国で民主化運動が起こった都市なんですね。『タクシー運転手 約束は海を越えて』という映画で当時の様子がよく描かれています。2018年、この光州で開催されたビエンナーレで、北朝鮮の作家によるアート作品が公開されました。これは韓国では初の試み。
✓ 参考リンク 2018 Gwangju Biennale: boundary issues, North Korean art, ‘Gwangju’ spirits Gwangju Biennale
私も現地に行ったのですが、作品の撮影が禁止だったので、みじんこで雰囲気を再現してみます。↓ こんな感じで国民がみんな楽しげに労働してるよ!人生楽しいよ!っていうニッカニカな絵100%でした。
北朝鮮の作品を韓国で展示する流れや、あるいは韓国人作家の作品を北朝鮮で展示しよう、みたいな流れはその後広がっているのかな、というのが気になって、韓国の美術館学芸員さんに聞いてみました。
しかし、どうやらかなり難しいよう。現在、北朝鮮と韓国は、作品をどっちかからどっちかに「直接」移動させる、みたいなことが不可能なんだそうです。そのため、この時に展示された作品群も、アメリカ経由で来たそうなんですね。キュレーションを担当したのがアメリカ・ジョージタウン大学の教授兼アーティストのBG Muhnさん。北朝鮮のアーティストさんたちにもインタビューを重ね、朝鮮についての本も出版されているようですね。またこの展覧会は、現ムンジェイン政権が北朝鮮との友和を望んでいることもあって実現したプログラムだったようです。
日本のほうが北朝鮮のアートを誘致するとかしやすいんじゃないか、できる可能性が高いんじゃないかというのを言われましたが、どうなんでしょう? もともと日本は「北朝鮮」を国家として認めてはいなんですよね。韓国政府が朝鮮の唯一の政府である、というのが日本の公式的な立場なわけです。そういう状況の中、日本の美術館は「北朝鮮のアート展」っていうのを開催できるのか。公立美術館の立場だと、北朝鮮のアートではなく「朝鮮のアート、北部」って感じの扱いになるのかもしれないですよね。・・・もしも政府の立場を踏襲するのであれば。
✓ 参考リンク BG Muhn
あいちトリエンナーレ2019で「表現の不自由展その後」が展示中止になったこともあり、国内外のアーティストがさまざまな試み、発信を行っています。検閲したところで、ネット上ではさまざまな発信があふれ出ますよね。メジャーなメディアが言っていることを、ママ信じる人はどのくらいいるのか。より若い世代になったら、もっとネットから情報を得るようになるだろうし、あるいは自分が信頼する人からの情報だけを信じるようなこともあるかもしれないし。ネット時代の一番の危険性って「自分にとって心地よい情報だけしか受け取らない」っていうのがけっこう可能だということ。理論Aがいいな、と思うと、それを裏付ける情報、証拠っぽいもの、みたいなのも意外と見つかっちゃうんですよね。
それって自己検閲なんじゃないかと考えています。そうして一つの意見だけを受け取り続けていれば、それだけがこの世のすべての真実のように感じてしまう。そんなことって絶対にありえないので、そういう状態ってヤバいんですよね。自分の周りに、自分とは違う意見もある状態にしておく、あるいはなさそうになってきたら自分で取りに行くようにする。そうしておくと、自分がふわっふわしておける。もちろん、自分自身がこれがいいだろうと信じるものはあるんだけど、それは自分にとっての「心地よいこと」なんですよね。他の人にとって同じなわけがない。今って「自分が動けば」割といろんな意見を自主的に取りやすい時代になりましたよね。がんばってネット遮断している中国でさえ、抜け道があっちこっちにあるわけですし、そもそもいろんな国に行ったり、いろんな国の人が来たりがとてもしやすい。少なくとも日本はそうです。そしたら、直接話せるんですよ。という時代なので、自分としてはアート界の表現の自由うんぬんよりも「自ら情報統制していないか」ということがとても気にかかります。もちろん、自己検閲状態にならないためにも、周囲の環境に自由な表現があふれているというのは、とても大事なことなのですが、そもそも自分自身がオープンでなかったら、周りの表現が自由だったところで受け入れないで終わっちゃうだけですからね^^。
今日はそんなお話でした!
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みじんこは、誉め言葉しか受け付けないよ!ヽ(=´▽`=)ノ