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韓国での個展「Under the road / Life Continuous」の解説ウラ話と反省点まとめ

  • 1月 17 / 2019
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韓国での個展「Under the road / Life Continuous」の解説ウラ話と反省点まとめ

2018年10月に開催したOuma個展「Under the road / Life Continuous」
個展設計する時に考えたことや反省点などをまとめました。独学者にとって最も勉強になるのは、他のアーティストの思考開示だと思うんですね。予算や制作期間含め、どんなことを考え、何を今後の改善点として考えているのか。そんなわけで個展設計の思考開示です。反省点多め!

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個展に2つの個展が入れ子になっている

こちらの展覧会は1つの個展の中に、2つの別の個展が入っているという構成をしています。まだウラ話解説してないんですが、このやり方は上海での2人展「Art-Lab / 美術実験室」からの試みです。

単細胞が出会って多細胞になる「1+1=1」の瞬間、これは生命の定義が複数化してる瞬間なんですよね。単細胞の時も生命だった、多細胞になっても生命であり、同時に複数の「生命」を内包している「生命」になる。個展全体でその様子を表している。両者は独立した個展としてつくられているので、内容について明確な関係性はありません。しかし、奥の部屋にあるLife ContinuousはUnder the roadを踏み越えないと見ることができないため、両者の間に物理的な関係性が生まれています。

1)Under the road

私は鑑賞者に「体験」としての作品を残したいと考えています。生き物のような形状が描かれたアート作品を「踏む」というのは多少なりとも抵抗を覚えます。たとえ顔みたいな線にすぎなくても、人は「顔」を連想させるものを踏みつけにくい。こちらのアーティスト・イン・レジデンスに参加する際に、応募企画にしたのがこれ。MOHAレジデンスのあるウルサンが捕鯨の町であったことから、絶滅していい生命とそうでない生命をどうして分けられるのか、都市をつくるために多くの生命が犠牲になっているのに、という視点で「生命」の定義について考えさせるような企画として出しました。鯨はぶっちゃけこじつけですね。私はリサーチャーなわけではないので、レジデンスの応募企画を出す時はいつもサイトスペシフィック性の部分で苦労しています。

反省点:踏みつけることの「抵抗」を最大化するなら、もっと精細に描かれているもののほうが効果的。3ヶ月の間に制作する必要がある、という時間的制約があるのであれば、その中で最も効果的な方法は何か。ネットで見知らぬ人の顔写真をコピーしてきてそれを印刷して撒いたほうが効果的かつ印象に残ったのでは。コピーより手書きオリジナルのほうが「作品」として踏みにくくなるというのはあったのですが、もう少し手をかけられればよかった。また、白、黒、銀、金の線で描いたのですが、黒のみとか統一したほうが情報量がセーブされてよかった。世界中の人の名前を検索して名前を画の横に書こうかとも考えたのですが、名前と画の関係性が不明瞭なのでボツにしました。

2)Life Continuous

11月の銀座SWATCH個展で発表する予定もあってつくっていたものですが、企画OKが出る前からつくり始めていたので、制作費が出るか密かに心配していました笑。1枚1枚の紙を1つの作品として完成させた後にそれをちぎってさらに別の袋状の作品をつくる、というつくり方をしています。そのせいか全体的に類似の色合いの袋ばかりができてしまったところは反省点。もっと容赦ない強い色を乗せたかったのですが、全体からすると些細な変化にしかならなかったですね。集合体ごとに色統一して類似色ばかりを集めて合体していたら違ったかな。2019年に韓国で滞在予定のレジデンスではこの作品の発展形をつくる予定です。今までは毎回、新作新作でやってたのですが、過去作品を発展させながら深めるというのをもう少しやっていきたいと最近は考えています。(新作も作りますが、過去作品を育てることにもう少し時間を割くという意味で)

反省点:これはインスタレーション時に張ったワイヤーが全然ダメで。やたら直線が生まれてしまうんですよね。しかも、銀色なので目立つ。これを緩和しようとワイヤーにヒモをかけたり、本体を乗せたりしたのですが、やっぱり気に入らず。プレハブ倉庫っぽい場所なので天井が高く、天井から吊るすというのが不可能だったので、壁にワイヤーを取り付けたのですが、ワイヤーを極力減らして床に高く積み上げたほうがよかったかもしれないです。
ちなみに自然の中には「重力落下」以外の直線は、ほぼ存在しないようです(ないわけじゃない)。

合わせて読みたい  「自然は「直線」をつくらない」というのはどうしてですか。 自然が生み出した天然のキューブ。果てしなく直線に近い黄鉄鉱の立方体

さまざまな制約からの最適解

こちらの展覧会は8~10月の韓国でのアーティスト・イン・レジデンス滞在での制作発表になります。この間、8月の上海グループ展に参加、11月には帰国すぐでSWATCHでの個展があり、かなり発表漬けだったんですね。さらに5月からデンマーク、フランス、バルセロナと旅をしてきた後での参加ということで、日本に帰っておらず、それぞれの準備を移動しながらしないといけなかった。帰国して過去作品を出すというのができなかったので、現地制作できるものでの発表を考える必要がありました。
移動しながらアート活動をする、というのは自分が選んだことなのですが、今後、発表機会が増えてくるようであるなら、どこかに拠点を持って作業しないと、平行して発表機会ができた時に対応できないですね。精度の高い作品をストックしておいて、機会があった時にすぐに出せるようにしておく。この辺は自分の課題ですが、移動しているとなかなか難しい点でもあります。
レジデンス滞在はだいたいそこで発表の機会があります。つまり滞在中はそれのための新作をつくる。しかし、並行して他の発表機会がある場合には、それも合わせてつくることになるので。もともとレジデンス自体は制作場所と発表機会を求めて参加していたのですが、コンスタントに発表できるようになってきたら、ある程度レジデンス参加を絞って制作したほうがいいかなと最近は考えてますよ!

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みじんこは、反省するよ!ヽ(=´▽`=)ノ

みじんくん と みじこちゃん

「ほんとはしてないよっ!」
「してるよー」

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