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現代アーティストとして成功するためにすべきこと~自分を知って他者から学ぶ

  • 8月 21 / 2018
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みじんこアート, みじん講義

現代アーティストとして成功するためにすべきこと~自分を知って他者から学ぶ

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「現代アーティストとしての成功」ってなんだよ、という定義の問題はいったん忘れて、ここではふわっと「アーティストとして食べていってる」「作品を売ったお金で好きなだけ画材を買える」「制作のための時間を好きなだけ取れる」「世界各地で展示の機会がある」みたいな状態になるにはどうしたらいいか、を考えてみましょう。
あ、ちなみに2018年8月現在の私はぜんぜん成功していないですからね!一般的に見て成功したと言えるであろう、著名アーティストのコメントから考えたことのまとめです。

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1)「継続」するのが成功の秘訣

世界一有名、といっても過言ではないであろうガゴシアンギャラリー所属の作家2人から直接聞いたことです。アーティストとしてやっていくのに一番必要なことは何か? 「やめないこと」「継続すること、みんなやめちゃうから」
まぁ、アートの世界でなくてもよく聞く話ですよね。やめなければいつか成功する。だからといって、そうだ!やめるな!つづけるんだ!とか言いたいわけでは全くなくて。
継続が大事って分かってるのに、なんでやめちゃうのかを考えることが大事。やってても全然うまくいかなかったから?違う。それは「自分のことが分かってないから」

合わせて読みたい  獣医師を現代アート作家に変えた12の言葉たち

2)自分のことが分かってないから継続できない

継続するために必要なことはただ一つしかない。「それが楽しいこと」です。それなのに人は、継続のために継続しようとする。苦しくても続けなくては。そんな気持ちで身に着くわけがない。自分のやりたいことと自分が楽しいことの接点を見つけられれば、自然と継続する。がんばってやめないようにするんじゃない。
たとえば私は本来、異常に飽きっぽい。最初の線画を描いていた時は、2時間以内に絵が完成しないと嫌だった。それ以上は集中力がもたないからだ。だから2時間以上かかる絵はそもそも創れなかった。
あっ、すでに創ること自体が楽しくて楽しくてたまらず、やめるなんてとんでもない、みたいな人はこの項は読まなくていいので飛ばしてください笑。


始めた頃の絵はこんな感じ。

2018年現在、長時間に渡って1つの作品をつくれるようになったのは、制作に8か月かかった最初の個展のおかげで、「創り続ける」ための体力がついたからだ。
なるほど、やっぱり創り続ければ制作に必要な体力も技術もつくのだろう、と言いたいわけではなく笑。私が創り続けられたのは、この個展のためにギャラリーから場所も紙も提供されていたから。人に用意してもらいながらやめるのは申し訳ないと感じたこと。獣医を辞めたばかりのときに、何か世間(笑)に向けてやってる感があることをしてたかったから。それがその時のリアルで、決して制作のための衝動に駆られていたわけじゃない。自分でお金を出していたことだったら、とうの昔にやめてたかもしれない。(実際に100万円くらい出したのに飽きてやめた美術の通信教育がある笑)

だから、誰にも認められないまま、家でずっと作品をつくりつづける、とかはその時点で自分にはすでに無理なわけ。私がアートを続けられているのは、アートを通じていろんな国に行けること。いろんな体験ができること。それが楽しいから。ばっしゃばっしゃ色を混ぜて塗ってるのは作業として楽しい。そういう作品ならアトリエにこもってもつくり続けられるだろう。でも誰からも評価されなければ自分には続けられない。誰かが喜んでくれることは私の制作のモチベーションの一つだからだ。
他にもたとえば、淡々とフラットに色を塗っているような作品は、作業自体に飽きてくる。だから映画やYoutubeを見ながら作業する。私は映画だけ見ている状態が好きでなく、映画を見ながら何かをしたいと考える。だから、映画見たさにアトリエに向かう。作品作りが一番の目的になってるかどうかなんてどうでもいい。自分を継続して制作に向かわせるために、うまいこと自分を使えてること、それが大事。なぜなら、人間としての幸せの本質は作品作り云々じゃなくて、楽しく生きることだから。

たとえば私は、制作前に床や机にビニールシートをかけるのが本当に好きじゃない。まったく面倒くさくてやりたくない。でもやらないと絵の具のついた紙が机とくっついて破けたり汚れたりする。それはもっと嫌なので、仕方なくビニールシートをかけるのだけど、かけるまでに「めんどくさい、やりたくない」という心理的なハードルを越えないといけない。ちなみに、客観的に見たらもっと面倒くさそうなのに、紙を一枚一枚水につけて押していくという作業は面倒に感じない。しかし、私はこのようにかなり細かいところまで自分の性格を分かっている。だから続く。

私は批評されることで作品を見返せていいなあって思ってるけど、誰かに作品を否定されることで、つくる気が全く失せちゃう人だっているはず。そしたら別に批評なんて受けなくていい。
大事なことは、誰かの意見をそのまま自分のやり方に取り入れるのではなく、さまざまな情報をもとに、自分が一番楽しい方法を選び取ること。他者からの評価、作品が売れることがモチベーションになる人もいれば、そうでない人もいる。もっと細かく言えば、この人に褒められると嬉しいけど、あの人に褒められても別にテンション上がらないとかあるはずだ。そういうのをとことんまで分かり切って、自分の好きなことをハトにエサでもやるように自分に与えてやる。すると、ちゃんとつづく。

3)自分の作品についての振り返り

つづけられるようになった次にやること。この記事のテーマは「成功すること」だからね。そもそも創ることが好きで、それだけでおっけ、誰かに批判されるなんかやだし、自分のためにやれてればいい、という人はここは読み飛ばしておっけ。
ここからは「より良いもの」「良いとされているもの」を創るためにやっていくこと。
私は獣医大学時代に小説家になりたくて、300本くらい童話賞に応募して全部落ちた経験がある。1本だけ最終選考に残ったやつがあったけどそれくらい。それからしたら、アートはかなりうまくいっている。なぜか。それは失敗の活かし方が大学生の時よりうまくなったからだ。
当時はただやみくもに書きつづけていた。アイデアはいくらでもあったから、それを次々形にするだけだった。こうしたらウケるんじゃないかとか予測して書いたこともあった。でもたぶん、自分がウケるだろうと予測して書いた文章は、大量の作品に触れている審査員にとっては「予測の範疇」を超えなかったのだと思う。良い文章、悪い文章、おもしろいストーリー。そういうのが全く分からないまま、ただ書きつづけても、上達はしない。文章もアートも、先人の残した記録がある。小説の書き方やブログの書き方など、うまい人のTIPSはいっぱい出ている。現代アートも同じく。そもそも目の前に作品があるわけだから。
まずはそういうので基本を押さえ、1作1作、何がダメか振り返って次の作品に活かす。当時はアイデアはあって次々書けたし、書くことそれ自体も楽しかった。でもベースとなる文章力・文章構成力がなかったから、いつも同じような失敗をして、その失敗が何かも分からずに同じ転び方をしつづけていた。そのうち、誰からも評価されないことに飽きてきて、獣医になって忙しくなってきたこともあり、書くのも読むのもやめてしまって今に至る。天才でない限り、アイデアを形にすることだけ続けていても、ベースの技術は伸びない。なぜなら知らないから。
たとえば昔、宮沢賢治の小説はオノマトペをありがちなものにせずに、自分で創り上げていることが独創的で素晴らしいと書かれた書評を読んだことがある。「電灯がペカペカ光る」みたいなやつだ。これを知っていれば、今後、自分がオノマトペ表現を使う時にも気をつけるはずだ。知るというのはそういうこと。そうしてベースの文章力が上がれば、アイデアをより光らせることができる。凡人が自分を過信したまま行うやみくもなトレーニングほど時間が無駄になるものはない。アートも同じ。

★成功するためのサイクルまとめ

・自分が継続できるような楽しい状況をつくる
・どんなものが評価されているのかを知る
・前作より何かをアップデートした作品を創りつづける

恥ずかしげもなく「成功するための」とか書いちゃったけど、現代アートの世界で成功するかどうかは本当に分からないからね。人生賭けた挙句にのたれ死ぬ可能性も大アリですよ。まぁ、それでもまだ少し、私は続けますよ^^!

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みじんこは、のたれ死に直前です!ヽ(=´▽`=)ノ

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