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文化の最小単位としての文字を考える~オノマトペから想像可能な暮らしについて

  • 4月 12 / 2020
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みじんこアート, みじんこの活動

文化の最小単位としての文字を考える~オノマトペから想像可能な暮らしについて

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もともと作品に言葉は使わないぞ!と決めていたのに、ひょんなことからオノマトペ表現を入れ始めてから言葉に興味をもち、今は言葉(文字)について割と考えています。

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オノマトペっておもしろい

日本語ってオノマトペがとても多い言語なんですが、これは海外で英語のマンガを読むとわりとおもしろくて、日本語で「くすんくすん」みたいなのが英語だと「sob sob(すすり泣くという動詞)」みたいな感じで動詞がそのままオノマトペの位置に書かれるっていう表現になってることが多いんですよね。海外の人とお互いの国のオノマトペや動物の鳴き声を言い合うのもとてもおもしろいです。

コケコッコーがめっちゃウケられたことがあるんですが、犬の「ワンワン」も「ワンワンてwwワンワンちゃうやろ」って英語圏の人にめっちゃウケられたことがありました。その方の国では犬は「バウバウ」みたいな感じでしたが、いやー、ワンワンもそこそこ近いだろって思ってたので、ウケられたことがとてもおもしろかったです。
韓国で雷の音が「ウルルンカンカン」だったのもおもしろかった。カンカンはなんとなくわかるけど、ウルルンっていうサウンドはどっから来たんだろうなぁって。なんか響きが可愛くて好きです。日本語だと「ガラガラビッシャーン」って感じですかね。もぐもぐとかの食べる音は韓国語の「食べる=モクタ」からきてるみたいな話もあるようですね。おなかペコペコーっていうのも、韓国語で「おなかがすく=ペコッパ」なのでとても近いです。この辺はルーツが近くにあるのかも。

それにしても、走る音をたとえば「スタスタ」「トコトコ」「ダッ」みたいに分けると、たぶん日本人だとそれぞれの微妙な違いが分かる気がするんですよね。しかし、冷静に考えると、走る時にスタスタっていう音ってしないなーと。
最近、制作しながら日常の音に耳を澄ませ、日常の音を文字にしてみるという試みをしてたのですが、日本語だけで落とし込もうとするとかなり難しいなぁと気づきました。しゃー、ちゃちゃ、かっかっ、トッとか近い音はあるけど、完全に一緒ではやっぱりなくて。そんな中、明らかにスタスタっていう音なんてしてないのに、「スタスタ」を歩く音だと認識させ、またその歩き方のそこそこ軽妙な感じまで共通認識としてつくられているのは、言葉を習うような感じで、日常の中で繰り返し習ってきたことなんだなぁと思いました。
だから、他の国のオノマトペはしっくりこなかったり、ニュアンスがちゃんと伝わらなかったりする。言語というのも時間をかけてその人々の共通認識として育ててきたものだけど、単体の音を表す文字も同じくで、文字は文化の最小単位みたいだな、とふと考えました。私はだいぶ耳が悪いので、海外の言葉の細かい音の違いとか分からないんですよね(もしかしたら頭が悪いのかもしれません)。ただ、たぶんその国に生まれてたら分かるはずで、生まれた時から色のない部屋で育てられた子(思考実験:メアリーの部屋)に自分がなっているっていうイメージです。

参考リンク  メアリーの部屋(Wikipedia)

文化についてはまだ考え中ですが、Wikiにおもしろいことが書かれてました。

社会組織(年齢別グループ、地域社会、血縁組織などを含む)ごとに固有の文化があるとされ、組織の成員になるということは、その文化を身につける(身体化)ということでもある。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96)

文化を身につける(=身体化)っていうところがすごくおもしろいと思ったんですが、まさに発音みたいな言語の音って、その土地で生まれ育っているかどうかでだいぶ差が出るんですよね。オノマトペのニュアンスを理解する感覚も身体化と言える。私は今、「社会治療」という医療概念をアート経由で考えているんですが、文化の身体性というところに表現の可能性がありそうだなぁと感じています。

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聞こえる音を本当に忠実に文字に起こした時、何の音だかはほとんど分からなくなるはず。カカッは、爪でテーブルを叩いてる音かもしれないし、ダブルクリックの音かもしれない。でも、「もぐもぐ」と書かれると本当の音じゃないのに、食べている動作を表す音だな、と日本人の多くが分かる。音を単に文字に起こした時と違い、オノマトペにした時は、音に付随する生活や動作に想像が及ぶ。このへんに今はとても興味をもっていますよ。

今日も読んでいただきありがとうございました!オノマトペを使った作品も近日ギャラリータグボートにアップしようと思っているので、ぜひチェックしてやってください。また、みじんこショップではすでに小品を販売中です!Oumaの活動を応援してくれる人はぜひ、作品を買ってくれるとうれしいですよ!

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