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あいちトリエンナーレ2019より「展示変更」のあったモニカ・メイヤー作「The Clothesline」について

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あいちトリエンナーレ2019より「展示変更」のあったモニカ・メイヤー作「The Clothesline」について

表現の不自由展その後が展示中止になったことで話題となっている「あいちトリエンナーレ2019」。展示作品の一部は中止あるいは変更となっているのですが、それでもかなり面白かったです。割と物議をかもさない作品をつくることが多い私としては(笑)、こういう事態にぶつかることってあんまりないんですよね。でも、自分が招待作家だった場合、自分はどういう対応をすべきなのか。アート関係者がさまざまな角度から意見を出していて、非常に勉強になりました。こんなにたくさんの、素晴らしい人たちが真摯にアートに向き合っていて、アートに関わる人たちは凄いなと改めて。私はアーティストを本当に尊敬しますよ!

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作品が置かれるコンテクスト

今回の件で一番学んだのは、自分の作品がどんなコンテクストに置かれるかについて考えたこと、ですね。大型の美術館やこのようなトリエンナーレの場合には、他の作品との兼ね合いによるキュレーション(=編集、とも言い換えられるかも)が入るので、テーマを伝える導線があるんですよね。アートって明確な答えがあるものなわけではなく、作家からの「問いかけ」的ですよね。でも「あいまい」だからこそ、置かれる文脈や紹介のされ方、あるいは紹介の不完全さによって、本来の意図と大きくかけ離れて伝わってしまうこともある。そういうところに「作家として」敏感であること、事前に十分に話し合うことっていうのはとても大事だと感じました。自分自身でもどんなことが起こりうるかを予測し、誤解を招きかねない見せ方になっていないか、は確認する必要があるなって。だって、話題が大きくなればなるほど、作品を通じた「イメージ」が自分について回るわけで、変に誤解されたコトが出回ってしまうのは本意じゃないですからね。

参考リンク  あいちトリエンナーレ2019

展示変更するか、中止するかっていうのも、その時の文脈によるし、あるいは自作のコンセプト、国籍にもよるし、その時々でどうするか考えるべきことではあるんですが、モニカさんの対応はとても好きだなと。彼女の作品は「参加型」「対話型」のプロジェクトなんですよね。私自身も「体験参加型」の作品をつくる作家であるので、この対応はとても共感できることが多かったです。

女性差別や性暴力、セクハラについてどう思うか、受けたことはあるか、を書いた紙を展示したインスタレーションで、事前のワークショップで書かれたものを読むこともできるし、自分が想いを告白して残すこともできるという作品。展示変更後は参加することができなくなり、質問が書かれた紙が破かれて散らされた状態となりました。

もともと「対話」が行われていた作品でありながら、「対話」ができない状態になっていること。散らばった紙から、対話ができない悲しみを感じ取ってしまう。しかし、作品本体はそこにあるので、対話の糸口はまだあるんですよね。「本当は話したい」っていう気持ちがそこに残っているようで。不自由展の展示中止が解除されたらもとに戻すよ、と多くの作家が言っているように、扉に鍵はかけずに待っているような感じ。

モニカさんの作品、、だと思うんですが、コメントが見られるものがワークショップスペースにありました。色んなものを使ってなんか作ろうコーナーの前なんですが、「子どもとして嫌だと感じること」を書いたもので、「大人から見下されてる」っていうコメントが意外と多くてびっくりしました。児童虐待をテーマに扱うマンガ「ちいさいひと」に、子どもは「子ども」じゃなくて、ちいさい「ひと」なんだ、人として対等に扱おうっていう感じのコメントが載っていました。大人のほうが、遅くまで起きてていいし、ご褒美にケーキとか食べてもいいし、自由だよね、確かに。年齢関係なく対等に話したいと思いますが、どうすれば「相手が」リスペクトされてるって感じてくれてるかは分からないですからね。どういう発言、どういう状況で「見下されてる」って感じるのかは聞いてみたいですね。

合わせて読みたい  児童虐待という社会問題を扱う話題作『ちいさいひと』。子どもたちが発するSOS信号

ほかにも興味深い作品が多かったので、ちょっとずつご紹介していきます!2019/10/14までやっているので、間に合う方はぜひ!

合わせて読みたい  現代アーティストになりたい人のための~初心者の第一歩から海外展開まで役立ち記事まとめ


みじんこは、アーティストを尊敬するよ!ヽ(=´▽`=)ノ

みじんくん と みじこちゃん

「マンガ家さんも尊敬してるよっ!」
「お医者さんもだよー」

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